鹿児島市交通局460形電車

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鹿児島市交通局460形電車
基本情報
製造所 鹿児島市交通局
主要諸元
編成 2両
軌間 1435 mm
電気方式 直流 600 V(架空電車線方式)
車両定員 96人(座席28人)
車両重量 14.9 t
全長 12,500 mm
全幅 2,300 mm
全高 3,460 mm
台車 D-11
主電動機 SS-50
主電動機出力 38.0 kW
駆動方式 吊り掛け駆動方式
制御装置 直接式抵抗制御
制動装置 直通式空気ブレーキ
界磁線輪式電気ブレーキ
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鹿児島市交通局460形電車(かごしましこうつうきょく460がたでんしゃ)は、1960年(昭和35年)に登場した鹿児島市交通局路面電車車両である。

概要[編集]

1960年(昭和35年)5月400形の機器流用車として製造された。461号、462号の2両が在籍した。

400形は500形の登場後、12両が鋼体化改造がなされた。この際改造されなかった4両のうち413・414号の2両が、1960年当時の最新型車両である600形と同じ車体に更新された。車籍は引き継がれず、新造扱いとなった。製造は鹿児島市交通局の工場で行われた。これは当時の鹿児島市交通局の技術力の高さを示すものであった。

性能などは600形と殆ど変わらなかった。台車は暫定的に種車のD-11を使用していたが、後に600形(ナニワ工機製)と同じ空気ばね台車のNK-51に交換されている。

形式の「460」の由来は機器を流用した400形の「4」と、車体が同じ600形の「6」からとられたとされる。

登場後の改造[編集]

1968年にワンマン化改造が行われたが、600形と同じく外観に大きな変化は見られなかった。

冷房化改造は1986年に行われた。他の車両に比べ冷房化改造はかなり後に行われている。

廃車[編集]

同じ空気ばね台車を装備する600形と同様、台車の保守に手間が掛かるため早期に廃車の対象となり、1989年2100形の導入に伴い廃車となった。冷房化改造が行われてから3年での廃車であった。

廃車後、台車は600形の614号・615号(615号は2009年、住友FS-708に交換)に流用され、現在も使用されている。 車体は鹿児島市内の錦江高原ホテルに売却されたが、すでに撤去されており、現存しない。

参考文献[編集]

  • 鹿児島市電が走る街 今昔 花と緑あふれる南国の路面電車定点対比 2007年 水元景文著 JTBキャンブックス刊 (ISBN 978-4533067761)