長澤龜之助
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長澤 龜之助(ながさわ かめのすけ、1861年11月22日 - 1927年10月16日 )は、日本の数学者、教育者[1][2]。数多くの書籍を出版したことで知られる。
来歴
[編集]筑後国の久留米に生まれた[3]。長崎師範学校を卒業し、1882年、川北朝鄰に師事した[3]。1917年、林鶴一とともに免許状を認められた[4]。東洋英和学校で教職を務め[5]、明治39年、雑誌「XY」を創立した。1888年、チャーレス・スミスの代数学の邦訳書を出版した。この作品は日本で横書きの最初期の書籍であった[6]。1927年没した。生涯で120以上の書籍を書いたと言われ[3]、後に著書一覧ができるほどであった[7]。
孫には長沢規矩也がいる。
主な著書
[編集]単著
[編集]- 『算術中等教科書 : 理論及ビ応用』数書閣、1888年。NDLJP:826990。
- 『トドハンター氏積分学講義』数書閣、1899年。NDLJP:828985。
- 『平面三角法教科書 : 中等教育』三木書店、1899年。NDLJP:828650。
- 『三角法精義』成美堂、1907年。NDLJP:828657。
- 『代數學精義』成美堂書店、1907年。NDLJP:1082018。
- 『問題解法代数学辞典』郁文舎、1907年。NDLJP:1087489。
- 『泰西数学家画伝』XY社、1910年。NDLJP:777254。
- 『新幾何学教科書 平面』国定教科書共同販売所、1911年。NDLJP:828746。
- 『新幾何学教科書 立体』国定教科書共同販売所、1911年。NDLJP:828747。
共著
[編集]- 川北朝鄰 閲『微分学例題解式』東京数理書院、1884年。NDLJP:828997。
- 川北朝鄰 閲『宥克立例題解式』東京数理書院、1884年。NDLJP:1083938。
- 宮田耀之助 閲『代數學』尚成堂、1887年。NDLJP:1081777。
訳書
[編集]- 突兌翰多爾『微分学』丸屋善七、1881年。NDLJP:828993。
- 突兌翰多爾『積分学』丸屋善七、1882年。NDLJP:828983。
- アイザック・トドハンター『平面三角法』丸屋善七、1883年。NDLJP:828897。
- ステファン・パーキンソン『弾道数理』数理書院、1883年。NDLJP:844771。
- 突兌翰多爾『代数学』丸屋善七、1883年。NDLJP:828075。
- 突兌翰多爾『球面三角法』川北朝鄰、1883年。NDLJP:828602。
- 突兌翰多爾『宥克立(ユークリッド)』東京数理書院、1884年。NDLJP:828946。
- 突兌翰多爾『論理方程式』東京数理書院、1884年。NDLJP:828385。
- ジョージ・ブール『微分方程式』東京数理書院、1885年。NDLJP:829009。
- William Henry Drew『幾何円錐曲線法』東京数理書院、1886年。NDLJP:828414。
- チャールズ・スミス『代数学』東京数理書院、1887年。NDLJP:828073。
- ジョン・ケイシー『平面三角法』1888年。NDLJP:828896。
- Alexander Knox『初学微分学』中野義房、1889年。NDLJP:828979。
- ジョン・グリーブ『初等静力学 上冊』数書閣、1889年。NDLJP:830174。
- William Steadman Aldis『解析立体幾何学』大島政治、1915年。NDLJP:949036。
- カタラン『幾何学定理及問題』国定教科書共同販売所、1925年。NDLJP:930991。
出典
[編集]- ^ 『長沢亀之助』 - コトバンク
- ^ 寺島柾史『日本科学史年表 : 世界対照』霞ケ関書房、1942年。NDLJP:1124205。
- ^ a b c 小倉金之助『明治時代の数学 : 日本に於ける近代的数学の成立過程 (数学文庫)』理学社、1947年。NDLJP:2421982。
- ^ 三上義夫『川北朝鄰小伝』佐名木和三郎、1941年。NDLJP:1102742。
- ^ “写真でたどる『大漢和辞典』編纂史|漢字文化資料館”. 漢字文化資料館. 2024年8月31日閲覧。
- ^ 『明治大帝』大日本雄弁会講談社、1927年。NDLJP:1178628。
- ^ 上田, 彰『数学者長沢亀之助著書一覧』[出版者不明]、1972年 。