金野新一

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金野 新一(こんの しんいち、1916年 - 1992年)は、日本の画家プロレタリア美術運動末期に関わり、坑夫、漁民、農夫、出稼ぎの人をよく描いた。戦後、加太こうじらと紙芝居の全盛時代に複製を手がけた。絵本、児童文学作品、新聞連載小説の挿絵などを描いた。

「畑」「黒い樹」(ともに1945年)などが新潟市美術館に所蔵されている[1]

経歴[編集]

1950年、友人の画家岡本唐貴の息子の白土三平をアトリエに招きいれて、山川惣治作の街頭紙芝居の彩色・模写の仕事を手伝わせる。1961年5月、日本美術会の事務局長に選出[2]日本国民救援会の救援美術展に尽力[3]1996年11月、画集「金野新一作品集」が出版された。同年12月11日から6日間、練馬区立美術館で遺作展が開催[4]

主な紙芝居作品[編集]

  • 『バッハ』(堀尾青史、童心社、1963年)[5]
  • 『稲の恩人 ― 並河成資 日本人の力シリーズ』(来栖良夫、童心社、1986年)

装画・挿画を描いた出版物[編集]

  • 『美しい話』(大木雄二、偕成社、1962年)
  • 『草原にさけぶ』(浜野卓也、新日本出版社、1971年)
  • 『荒海の少年』(浜野卓也、国土社、1973年)
  • 『おばばと太平の橋』(浜野卓也、国土社、1974年)
  • 『ミナ子の転校 先生のとっておきの話』(岩手・子どもと教師の文学の会、ポプラ社、1976年)
  • 『空とぶ米ぐら』(こいでしょうご、国土社、1976年)
  • 『みちのくの聖僧』(岡本文良、ポプラ社、1976年)
  • 『とおせんぼう』(水谷章三、草土文化、1977年)
  • 『銭屋五兵衛 ― 千石船にかけた男のゆめ』(木暮正夫、さ・え・ら書房、1983年)
  • 『脱出 満洲開拓団壊滅の記録』(代田昇、理論社、1990年)

出典[編集]