米谷民雄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
米谷 民雄まいたに・たみお
居住 日本の旗 日本
国籍 日本の旗 日本
研究分野 化学
研究機関 国立公害研究所
国立衛生試験所
国立医薬品食品衛生研究所
静岡県立大学
出身校 京都大学薬学部製薬化学科卒業
京都大学大学院薬学研究科博士課程修了
主な業績 食品中残留農薬等の汚染実態把握
食品中金属の化学形分析
主な受賞歴 日本食品衛生学会賞
(2005年度)
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

米谷 民雄(まいたに たみお)は、日本環境官僚厚生官僚化学者(食品衛生学・食品化学・分析化学)。薬学博士京都大学論文博士・1979年)。静岡県立大学食品栄養科学部特任教授・大学院生活健康科学研究科特任教授、社団法人日本食品衛生学会会長。

来歴[編集]

生い立ち[編集]

京都大学に進学し、薬学部の製薬化学科にて医薬品化学を学んだ[1]1970年に大学を卒業すると[1]、そのまま京都大学の大学院に進学した。1975年に、薬学研究科の博士課程を単位取得退学した[1]1979年5月 京都大学より薬学博士の学位を取得。学位論文の題は、「核磁気共鳴法によるピリジン塩基の付加したS-O配位金属錯体に関する研究」[2]

環境庁[編集]

1976年環境庁附属機関である国立公害研究所に採用され、研究員となる[3]。なお、その間、京都大学大学院の薬学研究科にて学び、1979年に博士課程を修了している[1]。これにともない、京都大学から薬学博士の学位を授与された[4]1982年には、国立公害研究所の主任研究員に昇任した[3]

厚生省[編集]

1984年厚生省の附属機関である国立衛生試験所に転じ、食品部の主任研究官に就任した[3]。さらに、1989年には、国立衛生試験所の食品添加物部にて室長に昇任した[3]。なお、1997年に国立衛生試験所が国立医薬品食品衛生研究所に改組されたが、そのまま勤務を続けた。

2000年、国立医薬品食品衛生研究所の食品添加物部にて、部長に就任した[3]。さらに、2002年には、国立医薬品食品衛生研究所の食品部にて部長に就任した[3]2008年3月31日、定年退職にともない、国立医薬品食品衛生研究所食品部の部長を最後に厚生労働省を退官した。

静岡県立大学[編集]

厚生労働省を退職後、静岡県立大学の食品栄養科学部にて客員教授に就任した[3]2010年からは、静岡県立大学の食品栄養科学部食品生命科学科の特任教授に就任するとともに、大学院の生活健康科学研究科食品栄養科学専攻の特任教授を兼任している[3][5]

研究[編集]

京都大学では、薬学の中でも化学的な観点を必要とする医薬品化学を修めた。国立公害研究所、国立衛生試験所、国立医薬品食品衛生研究所では、食品添加物残留農薬など食品に関して化学的なアプローチともなう業務に従事し、衛生学や食品学、農芸化学などの領域にも近い分野の研究を行っていた。なお、学会としては、日本食品衛生学会、日本食品化学学会、日本微量元素学会、日本衛生学会、日本薬学会などに加入しており[6]、前述のような各学問にかかわりの深い学会に属していた。

特に専門としている領域として、食品衛生学、食品化学、分析化学の3つを挙げている[7]。具体的には、残留農薬などによる食品の汚染についての調査や、食品に含まれる金属について化学形の分析などを行っている[8]

略歴[編集]

著作[編集]

寄稿[編集]

賞歴[編集]

  • 2005年度 - 日本食品衛生学会賞。
  • 2020年度 - 瑞宝章

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 「最終学歴」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  2. ^ 博士論文書誌データベース
  3. ^ a b c d e f g h 「主な経歴」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  4. ^ 「学位」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  5. ^ 「教員情報詳細」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  6. ^ 「所属学会」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  7. ^ 「専門分野」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。
  8. ^ 「主要研究テーマ」『教員情報詳細:静岡県立大学教員データベース』静岡県立大学。

関連項目[編集]

文化
先代
藤井建夫
日本食品衛生学会会長
2009年 -
次代
(現職)