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'''出女'''(でおんな)は、 [[江戸時代]]の[[私娼]]の一種である。各地の[[宿場]]の[[旅籠]]にいて、客引きの女性であるが、[[売春]]もした。[[曲亭馬琴]]の『覉旅漫録』20に、[[岡崎宿|岡崎]]の出女の項に、娼婦の意で用いている。 |
'''出女'''(でおんな)は、 [[江戸時代]]の[[私娼]]の一種である。各地の[[宿場]]の[[旅籠]]にいて、客引きの女性であるが、[[売春]]もした。[[曲亭馬琴]]の『覉旅漫録』20に、[[岡崎宿|岡崎]]の出女の項に、娼婦の意で用いている。 |
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[[森川許六]]編の『[[風俗文選]]』には、「出女(省略)あるは朝立の旅人を送り、打著姿(うちぎぬすがた)をぬぎ捨てて箒を飛ばし、蔀(しとみ)やり戸おしひらきてより、やがて衣引きかつぎ、再寝(またね)の夢のさめ時は、腹の減る期(ご)を合図と思へり、(省略)やうやう昼の日ざし晴やかに輝く頃、見世の正面に座をしめ、泊り作らんとて両肌(もろはだ)ぬぎの大けはひ、首筋のあたりより、燕の舞ひありく景気こそ、目さむる心地はせられ」とある。飯盛り女、留女と同類のものである。 |
[[森川許六]]編の『[[風俗文選]]』に載る直江木導の「出女説」には、「出女(省略)あるは朝立の旅人を送り、打著姿(うちぎぬすがた)をぬぎ捨てて箒を飛ばし、蔀(しとみ)やり戸おしひらきてより、やがて衣引きかつぎ、再寝(またね)の夢のさめ時は、腹の減る期(ご)を合図と思へり、(省略)やうやう昼の日ざし晴やかに輝く頃、見世の正面に座をしめ、泊り作らんとて両肌(もろはだ)ぬぎの大けはひ、首筋のあたりより、燕の舞ひありく景気こそ、目さむる心地はせられ」とある。飯盛り女、留女と同類のものである。 |
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2020年8月30日 (日) 02:19時点における版
出女(でおんな)は、 江戸時代の私娼の一種である。各地の宿場の旅籠にいて、客引きの女性であるが、売春もした。曲亭馬琴の『覉旅漫録』20に、岡崎の出女の項に、娼婦の意で用いている。
森川許六編の『風俗文選』に載る直江木導の「出女説」には、「出女(省略)あるは朝立の旅人を送り、打著姿(うちぎぬすがた)をぬぎ捨てて箒を飛ばし、蔀(しとみ)やり戸おしひらきてより、やがて衣引きかつぎ、再寝(またね)の夢のさめ時は、腹の減る期(ご)を合図と思へり、(省略)やうやう昼の日ざし晴やかに輝く頃、見世の正面に座をしめ、泊り作らんとて両肌(もろはだ)ぬぎの大けはひ、首筋のあたりより、燕の舞ひありく景気こそ、目さむる心地はせられ」とある。飯盛り女、留女と同類のものである。