「探題」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Mianim (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
Mianim (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
4行目: 4行目:
== 仏教における探題 ==
== 仏教における探題 ==
=== 法会 ===
=== 法会 ===
探題は僧階昇進のための課試を行う[[法会]]の一種である維摩会の主催者<ref>{{Cite web |author=永村眞|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/chusei/48/0/48_48_7/_pdf|title=中世寺院における相承|accessdate=2020-05-11}}</ref>。
探題は僧階昇進のための課試を行う[[法会]]の一種である維摩会の主催者<ref name="chusei">{{Cite web |author=永村眞|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/chusei/48/0/48_48_7/_pdf|title=中世寺院における相承|accessdate=2020-05-11}}</ref>。興福寺の竪義論義では竪者、問者、探題が出仕し、探題が題者として竪者に出題し、竪者と問者との問答の判定を行う役を言った<ref name="chusei" />。


=== 天台宗 ===
=== 天台宗 ===

2020年5月10日 (日) 20:48時点における版

探題(たんだい)とは、仏教上の職名ないし僧階また中世の幕府の役職名。

仏教における探題

法会

探題は僧階昇進のための課試を行う法会の一種である維摩会の主催者[1]。興福寺の竪義論義では竪者、問者、探題が出仕し、探題が題者として竪者に出題し、竪者と問者との問答の判定を行う役を言った[1]

天台宗

探題は天台宗における最高法階の名になっている[2]。探題には天台座主を含む[2]

幕府における探題

鎌倉幕府室町幕府において、政務について裁決を行う重要な職をいう。もともと仏教用語で使われていたものを、裁判権など重要な判定を行う職に転用したものか。

鎌倉時代代末期に著された『沙汰未練書』には、「探題者、関東両所、京都ニハ六波羅殿ヲ云也」との記述があり、これにより、鎌倉幕府における探題は、幕府の両所たる執権連署、そして六波羅探題の北方と南方を基本的に指すことがわかる。そして西国に置かれた広範囲な裁判権、軍事指揮権を持つ職にも探題の名が与えられた。室町幕府では鎌倉の執権に相当する執事管領が置かれたがこれらは探題とは呼ばず、奥羽や西国において広範な執行権を持つ職に対して用いられた。

鎌倉幕府

室町幕府

脚注

  1. ^ a b 永村眞. “中世寺院における相承”. 2020年5月11日閲覧。
  2. ^ a b 広報天台 天台ジャーナル 第19号”. 天台宗出版室. p. 3. 2020年5月11日閲覧。