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'''ADABAS'''(アダバス)は、[[ドイツ]]の[[ソフトウェアAG]]が開発したリレーショナル型[[データベース管理システム]]。「リレーショナル“」となっているのは、[[エドガー・F・コッド]]によって[[関係データベース|リレーショナルデータベース]]の理論が提唱される以前に開発され、純粋な[[関係データベース管理システム|リレーショナルデータベース管理システム]](RDBMS)とは大きく異なることによる。ADABASとは '''A'''daptable '''DA'''ta'''BA'''se '''S'''ystem の頭文字から名付けられたものである。
'''ADABAS'''(アダバス)は、[[ドイツ]]の[[ソフトウェアAG]]が開発した関係型[[データベース管理システム]]。「関係『」となっているのは、[[エドガー・F・コッド]]によって[[関係データベース]]の理論が提唱される以前に開発され、純粋な[[関係データベース管理システム]] (RDBMS) とは大きく異なることによる。ADABASとは '''A'''daptable '''DA'''ta'''BA'''se '''S'''ystem の頭文字から名付けられたものである。


長所としては、[[ネスティング|ネスト]]を許すので少ないディスク容量(記憶空間)で済むことなどが挙げられる(開発当時ADABASが稼動したメインフレームはメモリ・ディスクが高価だった)。一方、短所としては[[SQL]]が実装されていないことが挙げられる。
長所としては、[[ネスティング|ネスト]]を許すので少ないディスク容量(記憶空間)で済むことなどが挙げられる(開発当時ADABASが稼動したメインフレームはメモリ・ディスクが高価だった)。一方、短所としては[[SQL]]が実装されていないことが挙げられる。
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[[Category:データベース管理システム]]
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2016年6月19日 (日) 04:32時点における版

ADABAS(アダバス)は、ドイツソフトウェアAGが開発した関係型データベース管理システム。「関係『型』」となっているのは、エドガー・F・コッドによって関係データベースの理論が提唱される以前に開発され、純粋な関係データベース管理システム (RDBMS) とは大きく異なることによる。ADABASとは Adaptable DAtaBAse System の頭文字から名付けられたものである。

長所としては、ネストを許すので少ないディスク容量(記憶空間)で済むことなどが挙げられる(開発当時ADABASが稼動したメインフレームはメモリ・ディスクが高価だった)。一方、短所としてはSQLが実装されていないことが挙げられる。

ADABASの開発をする場合、Naturalという専用の4GL(第四世代言語)を使うか、高級言語から専用のAPIを使用する必要がある。

日本では、ビーコンインフォメーションテクノロジー(ビーコンIT、当時の社名はソフトウェアエージ・オブ・ファー・イースト)が販売していた。現在は開発元ソフトウェアAGの日本法人が販売サポートをしている。

ADABASの種類

ADABAS C

当初メインフレームで開発され、オープン環境にも移植された。

ADABAS D

純粋なRDBMS。ADABAS Cと互換性がない代わりに、標準的なSQLが利用可能である。RDBMSであるSUPLAからブランチした。SUPLAは現在でも販売されている。SAPに売却され、R/3用に改修を受けて、SAPDBとしてオープンソース公開されている。MySQL社がMaxDBとして販売していたが、2007年11月3日、ビジネスをSAPに戻すことを発表している。ADABAS Dそのものは現在でもソフトウェアAGが販売している。機能限定のパーソナル版をサイトからダウンロード可能である。