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'''クーラスクス''' (''Koolasuchus'') は、[[オーストラリア大陸]]南部(当時は[[南極圏]]だった)の[[白亜紀|白亜系]]から発見された[[迷歯亜綱]][[分椎目]]に属する[[絶滅種]]である。
'''クーラスクス''' (''Koolasuchus'') は、[[オーストラリア大陸]]南部の[[白亜紀|白亜系]]から発見された[[迷歯亜綱]][[分椎目]]に属する[[絶滅種]]である。


[[学名]]は発見者の Lesley Kool にちなんだもので「クール氏のワニ」の意であるが、[[爬虫類]][[ワニ|ワニ目]]の生物ではなく、[[両生類]]である。
[[学名]]は発見者の Lesley Kool にちなんだもので「クール氏のワニ」の意であるが、[[爬虫類]][[ワニ|ワニ目]]の生物ではなく、[[両生類]]である。
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体長は5m、体高はわずか30cmと推定される。ほぼ水生であったらしい。体と比べてアンバランスなほど大きな頭部を持ち、その幅は胴部の2倍にも達する。巨大な口で、水生動物や水を飲みに来た小型の恐竜などの動物を捕食していたものと思われる。
体長は5m、体高はわずか30cmと推定される。ほぼ水生であったらしい。体と比べてアンバランスなほど大きな頭部を持ち、その幅は胴部の2倍にも達する。巨大な口で、水生動物や水を飲みに来た小型の恐竜などの動物を捕食していたものと思われる。


[[化石]]は[[オーストラリア]]南部で発見されたが、当時は[[南極]]とつながっており、[[南極圏]]に入っていた<ref>川崎悟司、「絶滅した奇妙な動物②」、ブックマン社、2010年、p111</ref>。より温暖な北方に住んでいた仲間は(おそらく生態的地位の重なる[[ワニ]]類との競争に敗れて)早期に絶滅したが、寒冷な気候に適応できた彼らは白亜紀前期まで生き延びたと推測されている。彼らの絶滅以降、迷歯亜綱の痕跡は見つかっていない。
[[化石]]は[[オーストラリア]]南部で発見されたが、当時は[[南極]]とつながっており、[[南極圏]]に入っていた<ref>川崎悟司、「絶滅した奇妙な動物②」、[[ブックマン社]]、2010年、p111</ref>。より温暖な北方に住んでいた仲間は(おそらく[[生態的地位]]の重なる[[ワニ]]類との競争に敗れて)早期に絶滅したが、寒冷な気候に適応できた彼らは白亜紀前期まで生き延びたと推測されている。彼らの絶滅以降、迷歯亜綱の痕跡は見つかっていない。


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2012年7月8日 (日) 02:34時点における版

クーラスクス属 Koolasuchus
Koolasuchus cleelandi
K. cleelandiの想像図
地質時代
白亜紀
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
亜綱 : 迷歯亜綱 Labyrinthodontia
: 分椎目 Temnospondyli
亜目 : Stereospondyli
上科 : ブラキオプス上科 Brachyopoidea
: キグチサウルス科 Chigutisauridae
: クーラスクス属 Koolasuchus
  • Koolasuchus cleelandi

クーラスクス (Koolasuchus) は、オーストラリア大陸南部の白亜系から発見された迷歯亜綱分椎目に属する絶滅種である。

学名は発見者の Lesley Kool にちなんだもので「クール氏のワニ」の意であるが、爬虫類ワニ目の生物ではなく、両生類である。

概要

体長は5m、体高はわずか30cmと推定される。ほぼ水生であったらしい。体と比べてアンバランスなほど大きな頭部を持ち、その幅は胴部の2倍にも達する。巨大な口で、水生動物や水を飲みに来た小型の恐竜などの動物を捕食していたものと思われる。

化石オーストラリア南部で発見されたが、当時は南極とつながっており、南極圏に入っていた[1]。より温暖な北方に住んでいた仲間は(おそらく生態的地位の重なるワニ類との競争に敗れて)早期に絶滅したが、寒冷な気候に適応できた彼らは白亜紀前期まで生き延びたと推測されている。彼らの絶滅以降、迷歯亜綱の痕跡は見つかっていない。

関連項目

出典・脚注

  1. ^ 川崎悟司、「絶滅した奇妙な動物②」、ブックマン社、2010年、p111