「カンパニョーロ」の版間の差分

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基礎情報 会社
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{{基礎情報 会社
|社名 = カンパニョーロ
|英文社名 = Campagnolo
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|事業内容 = 自転車部品・など、<br />金属加工製品の製造
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campagnoloは英語圏においてはcampyと呼ばれていることが多い。コンポーネントのブランド名に一部英語名が使われているが、record(レコルド)の単語はイタリア語にも存在している。
campagnoloは英語圏においてはcampyと呼ばれていることが多い。コンポーネントのブランド名に一部英語名が使われているが、record(レコルド)の単語はイタリア語にも存在している。


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社章は、クイックレバー付きの、翼が生えた車輪が盾の中に描かれたもの。「クイック」は現在ではスポーツ用自転車(特にロード用)には不可欠の装備となっている。またこの経験をしたオーネクロス峠の名は、のちにパーツセット「クローチェ・ダウネ(ドーネ)」に冠された。
社章は、クイックレバー付きの、翼が生えた車輪が盾の中に描かれたもの。「クイック」は現在ではスポーツ用自転車(特にロード用)には不可欠の装備となっている。またこの経験をしたオーネクロス峠の名は、のちにパーツセット「クローチェ・ダウネ(ドーネ)」に冠された。


1950年代末から[[乗用車]]用や[[オートバイ]]用[[マグネシウム]][[合金]][[ホイール]]も製造していた。ホイール製造部門はその後テクノマグネシオという子会社に分離し、現在はMIM Wheelsのブランドとして存続。
[[1950年代]]末から[[乗用車]]用や[[オートバイ]]用[[マグネシウム]][[合金]][[ホイール]]も製造していた。ホイール製造部門はその後テクノマグネシオという子会社に分離し、現在はMIM Wheelsのブランドとして存続。


1989年~1992年には[[マウンテンバイク]]のコンポーネントにも参入したが、市場に食い込むことができずに撤退している。
1989年~1992年には[[マウンテンバイク]]のコンポーネントにも参入したが、市場に食い込むことができずに撤退している。


1990年代には日本の[[シマノ|株式会社シマノ]]がブレーキレバーとシフトレバーを一体化したSTIシステムを投入したが、カンパニョーロ社も「エルゴ・パワー」なるシステムを開発してこれに追随した。
[[1990年代]]には日本の[[シマノ|株式会社シマノ]]がブレーキレバーとシフトレバーを一体化したSTIシステムを投入したが、カンパニョーロ社も「エルゴ・パワー」なるシステムを開発してこれに追随した。


2008年には翌年からラインナップを一新し11速を上位モデルに採用する事を発表し、2008年の[[ツール・ド・フランス]]では機材を供給しているチームの一部選手が使用した。
2008年には翌年からラインナップを一新し11速を上位モデルに採用する事を発表し、2008年の[[ツール・ド・フランス]]では機材を供給しているチームの一部選手が使用した。

2012年2月10日 (金) 17:25時点における版

カンパニョーロ
Campagnolo
種類 : s.r.l.
設立 1993年
業種 製造業
事業内容 自転車部品・など、
金属加工製品の製造
関係する人物 トゥーリョ・カンパニョーロ英語版
外部リンク http://www.campagnolo.com/
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カンパニョーロ製ダブルレバー

カンパニョーロ: Campagnolo s.r.l. )は、トゥーリョ・カンパニョーロ英語版: Tullio Campagnolo , 1901年8月26日 - 1983年2月1日)が創業したイタリア自転車部品専業メーカーであり、ロードレーサー用の部品においては日本のシマノ、アメリカのSRAMとともに市場を寡占している大手である。 campagnoloは英語圏においてはcampyと呼ばれていることが多い。コンポーネントのブランド名に一部英語名が使われているが、record(レコルド)の単語はイタリア語にも存在している。

歴史

トゥーリョは自転車の競技者であったが、実家であるカンパニョーロ家は作業場を持つ金物屋であった。そこで彼は自分の経験を生かし、自転車の部品の製造を開始する。これがカンパニョーロ社の創業の経緯である。

ドロミテにあるオーネクロス峠のレースでの苦い経験から、レバー一つ捻るだけで車輪の着脱が出来るクイックリリース(「―レリーズ」の呼称で呼ばれる事が多い)、通称「クイック」を発明した(従来はハブボルトにネジを切り、フォークに蝶ナットで留めていたのだが、峠で付着した泥が凍りつき、かじかんだ手ではナットが回らず、パンク修理をしようにも車輪が外せず、トゥーリョはレースをリタイアした)。

社章は、クイックレバー付きの、翼が生えた車輪が盾の中に描かれたもの。「クイック」は現在ではスポーツ用自転車(特にロード用)には不可欠の装備となっている。またこの経験をしたオーネクロス峠の名は、のちにパーツセット「クローチェ・ダウネ(ドーネ)」に冠された。

1950年代末から乗用車用やオートバイマグネシウム合金ホイールも製造していた。ホイール製造部門はその後テクノマグネシオという子会社に分離し、現在はMIM Wheelsのブランドとして存続。

1989年~1992年にはマウンテンバイクのコンポーネントにも参入したが、市場に食い込むことができずに撤退している。

1990年代には日本の株式会社シマノがブレーキレバーとシフトレバーを一体化したSTIシステムを投入したが、カンパニョーロ社も「エルゴ・パワー」なるシステムを開発してこれに追随した。

2008年には翌年からラインナップを一新し11速を上位モデルに採用する事を発表し、2008年のツール・ド・フランスでは機材を供給しているチームの一部選手が使用した。 台湾に自社工場を設立。コストダウンを図る。

日本でのカンパニョーロ

シマノの膝元である日本でも、カンパニョーロの製品はデザインに加えて、海外製品を好む国民性に支えられてか一定のファンが存在する。一方ヨーロッパでは価格と信頼性からシマノ製品に押され気味である。同水準の性能のシマノ製品と比較すると価格は極めて高く、誰もが気軽に買える製品ではなかったが、現在では円高傾向のため実質値下がりしている(それでも1.5倍程度は高い)

日本でのカンパニョーロは、実用品としてよりも「高価な商品を所有する」という典型的な「高級ブランド化戦略」を採っている。よって、日本国内での同社製品の売り上げのほとんどは最高級グレードの「レコード」とその下の「コーラス」で占められている。[要出典]

また、フラグシップモデルであるシマノの「デュラエース」とカンパニョーロの「スーパーレコード」(かつては『レコード』が最上位グレードだったが、11速化により一つ下になった)の日本国内での販売価格(希望小売価格)は、後者が前者のほぼ2倍である。結果、全ての部品を「スーパーレコード」で揃えると、定価で購入した場合はそれだけで40万円以上となる。

シマノと比較すると消耗品が高価であり、かつては補修部品の入手が難しかったことから、使用頻度が高い人はシマノを選択することが多い。補修部品に関しては、カンパニョーロジャパン設立によって以前より改善が見られるが、いまだ良好とはいえない。なおNJS規格審査を通過して競輪トラックレーサーに使用が認められた部品もあり、現在も愛用している競輪選手がいる。

  • クランク

総アルミのシマノ・デュラエースと比較してカーボンクランクのためいくぶんやわらかく体にやさしい。シマノは剛性感がありパワーを受け止めることが出来るといわれており、スタイルの違いといえる。[要出典]インナーギヤの径が小さいコンパクトクランクの採用は2004年とカンパニョーロのほうが先であった。

  • 変速機

ブレーキレバーを操作レバーと兼用するシマノに対して、親指で操作する小さなレバーがあるのが最大の違いである。

  • ブレーキ

絶対的な制動力よりもスピードコントロールを主目的としたレース仕様である。そのため簡単にタイヤをロックさせられるシマノと比較して制動力不足とするユーザーもいるが、カンパニョーロは制動力のコントロール幅が広く使いやすいとするユーザーも多い。どちらが優れているということはなく設計思想の違いである。

パーツセット

カンパニョーロのパーツセット(2009年現在):

  • スーパーレコード(Super Record ):前2速、後11速
  • レコード(Record ):前2速、後11速
  • コーラス(Chorus ):前2速、後11速
  • アテナ(Athena ):前2速、後11速
  • ケンタウル(Centaur ):前2速、後10速
  • ベローチェ(Veloce ):前2速、後10速
  • コンプ(Comp ):前3速、後10速

外部リンク