「テート・ブリテン」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Luckas-bot (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: ar:تيت (متحف)
編集の要約なし
2行目: 2行目:
[[Image:Sir John Everett Millais 003.jpg|thumb|250px|ジョン・エヴァレット・ミレーによる『オフィーリア』]]
[[Image:Sir John Everett Millais 003.jpg|thumb|250px|ジョン・エヴァレット・ミレーによる『オフィーリア』]]
[[Image:JWW TheLadyOfShallot 1888.jpg|thumb|250px|ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスによる『シャーロットの女』]]
[[Image:JWW TheLadyOfShallot 1888.jpg|thumb|250px|ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスによる『シャーロットの女』]]
'''テート・ブリテン'''(Tate Britain)は[[イギリス]]・[[ロンドン]]の[[テムズ川]]畔、ミルバンク地区にある国立[[美術館]]。[[テート・モダン]]などの美術館とともに、国立美術館ネットワーク「'''[[テート・ギャラリー]]'''」の一部をなしている。建物は[[1897年]]にミルバンク監獄の跡地に建設されたもので、20世紀末までは「テート・ギャラリー」という名のイギリス美術および世界の近代・現代美術の美術館だった。近現代美術専用の分館テート・モダンが[[2000年]]に開館した後、イギリス美術専門の美術館に組織換えされ、大改修の上[[2001年]]に「テート・ブリテン」と名称を変え再開館した。
'''テート・ブリテン'''(Tate Britain)は[[イギリス]]・[[ロンドン]]の[[テムズ川]]畔、ミルバンク地区にある国立[[美術館]]。[[テート・モダン]]などの美術館とともに、国立美術館ネットワーク「'''[[テート・ギャラリー|テート]]'''」の一部をなしている。建物は[[1897年]]にミルバンク監獄の跡地に建設されたもので、20世紀末までは「'''テート・ギャラリー'''」という名のイギリス美術および世界の近代・現代美術の美術館だった。近現代美術専用の分館テート・モダンが[[2000年]]に開館した後、イギリス美術専門の美術館に組織換えされ、大改修の上[[2001年]]に「テート・ブリテン」と名称を変え再開館した。


テート・ブリテンは、[[1500年代]]の[[テューダー朝]]美術以降、現代に至るまでの、絵画を中心としたイギリス美術を時代順に展示している。[[ウィリアム・ブレイク]]、[[ジョン・コンスタブル]]、[[トマス・ゲインズバラ]]、[[ウィリアム・ホガース]]、[[ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ]]ほか[[ラファエル前派]]の作品が揃っている。テートの所蔵品の中で特に有名な作品は、[[ジョン・エヴァレット・ミレー]]による『オフィーリア』や[[ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス]]による『シャーロットの女』である。また、[[ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー|ターナー]]の寄贈した初期から晩年までの充実した作品群は、専用のウイングであるクロア・ギャラリーに常設展示されている。20世紀半ば以降の[[デイヴィッド・ホックニー]]、[[ピーター・ブレイク]]、[[フランシス・ベーコン (芸術家)|フランシス・ベーコン]]などや、現代の[[トレイシー・エミン]]にいたるまで、幅広い年代のイギリス人美術家の作品もが常設展示されている。
テート・ブリテンは、[[1500年代]]の[[テューダー朝]]美術以降、現代に至るまでの、絵画を中心としたイギリス美術を時代順に展示している。[[ウィリアム・ブレイク]]、[[ジョン・コンスタブル]]、[[トマス・ゲインズバラ]]、[[ウィリアム・ホガース]]、[[ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ]]ほか[[ラファエル前派]]の作品が揃っている。テートの所蔵品の中で特に有名な作品は、[[ジョン・エヴァレット・ミレー]]による『オフィーリア』や[[ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス]]による『シャーロットの女』である。また、[[ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー|ターナー]]の寄贈した初期から晩年までの充実した作品群は、専用のウイングであるクロア・ギャラリーに常設展示されている。20世紀半ば以降の[[デイヴィッド・ホックニー]]、[[ピーター・ブレイク]]、[[フランシス・ベーコン (芸術家)|フランシス・ベーコン]]などや、現代の[[トレイシー・エミン]]にいたるまで、幅広い年代のイギリス人美術家の作品もが常設展示されている。

2010年10月11日 (月) 01:17時点における版

テムズ川から見たテート・ブリテン
ジョン・エヴァレット・ミレーによる『オフィーリア』
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスによる『シャーロットの女』

テート・ブリテン(Tate Britain)はイギリスロンドンテムズ川畔、ミルバンク地区にある国立美術館テート・モダンなどの美術館とともに、国立美術館ネットワーク「テート」の一部をなしている。建物は1897年にミルバンク監獄の跡地に建設されたもので、20世紀末までは「テート・ギャラリー」という名のイギリス美術および世界の近代・現代美術の美術館だった。近現代美術専用の分館テート・モダンが2000年に開館した後、イギリス美術専門の美術館に組織換えされ、大改修の上2001年に「テート・ブリテン」と名称を変え再開館した。

テート・ブリテンは、1500年代テューダー朝美術以降、現代に至るまでの、絵画を中心としたイギリス美術を時代順に展示している。ウィリアム・ブレイクジョン・コンスタブルトマス・ゲインズバラウィリアム・ホガースダンテ・ゲイブリエル・ロセッティほかラファエル前派の作品が揃っている。テートの所蔵品の中で特に有名な作品は、ジョン・エヴァレット・ミレーによる『オフィーリア』やジョン・ウィリアム・ウォーターハウスによる『シャーロットの女』である。また、ターナーの寄贈した初期から晩年までの充実した作品群は、専用のウイングであるクロア・ギャラリーに常設展示されている。20世紀半ば以降のデイヴィッド・ホックニーピーター・ブレイクフランシス・ベーコンなどや、現代のトレイシー・エミンにいたるまで、幅広い年代のイギリス人美術家の作品もが常設展示されている。

テート・ブリテンは他のイギリスの美術館やテートの美術館同様、普段美術館に来ない人々も来てもらえるような活動に取り組んでいる。『Late at Tate』は毎月第一金曜日に開催している夜10時までの夜間開館で、特別展の入場料は半額の上、ライブパフォーマンス・アートを行っている。

テート・ブリテンは毎年「ターナー賞展」と呼ばれる美術展も主催している。これは理事会が選んだイギリスで活動する50歳以下の美術家4人を取り上げる展覧会で、その中からターナー賞を一名に贈っている。

テート・ブリテンと、テート・モダンの間は、テムズ川を行き交う高速船「Tate to Tate service」がシャトル運航している。

主な収蔵品

外部リンク