「石見銀山ねずみ捕り」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Mememic (会話 | 投稿記録)
m編集の要約なし
14行目: 14行目:
[[Category:毒]]
[[Category:毒]]
[[Category:ネズミ]]
[[Category:ネズミ]]
[[Category:殺鼠剤]]
[[Category:ヒ素]]
[[Category:ヒ素]]

2010年2月23日 (火) 12:57時点における版

石見銀山ねずみ捕り(いわみぎんざんねずみとり)は江戸時代石見国笹ヶ谷鉱山などと共に採掘された砒石すなわち硫砒鉄鉱砒素などを含む)を焼成して作られた殺鼠剤ねずみ捕り)であり主成分は亜ヒ酸。単に「石見銀山」や「猫いらず」とも呼ばれ、広く使われる。実際の「石見銀山」では産出されなかったが、その知名度の高さにあやかるため「笹ヶ谷」とは呼ばなかった。毒薬として落語歌舞伎怪談などにも登場する。

砒素化合物は一般に猛毒であり、毒物及び劇物取締法により厳しく取り締まられ、幼児・愛玩動物・家畜などが誤食すると危険なため現在では殺鼠剤としては使われていない。また笹ヶ谷鉱山は既に廃鉱となる。

笹ヶ谷鉱山(現在の島根県鹿足郡津和野町)は、戦国時代から銀を産出していた石見銀山(同県大田市大森町)と共に戦略上から幕府直轄領(いわゆる天領)とされ、大森奉行所(のち代官所に格下げ)の支配下とされたので無関係ではないが、砒素の産地が何処であるか(正しくは前者)については混乱も見られる。元禄期には銀山の産出が減る一方で、その後も笹ヶ谷からの殺鼠剤販売が続き名前が一人歩きするようになった為、と考えられている。

余談ではあるが、1997年に津和野町で日本最大級の間欠泉が発見され、観光資源としての活用が期待されたが、噴出する湯に安全基準を超えた砒素が検出されたため、封鎖されたという逸話がある。