「燃え尽き症候群」の版間の差分

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==日本における使われ方==
==日本における使われ方==
日本においては、特に高校生における一大スポーツイベント([[全国高等学校野球選手権大会|甲子園]][[全国高校サッカー選手権]]など)の後の選手の心理状態について使われることが多いが、医療関係者より寧ろスポーツ関連のマスコミが使用することが多い。上記にあるような深刻な精神状態というよりも部活動を引退する高校3年生が「打ち込む物が何もなくなった」という虚脱感に襲われることを「燃え尽き症候群」と称することが多い。これらは選手たちが次の目標を見つけることで克服できるケースも少なくない。
日本においては、大きなスポーツ大会[[オリンピック]]、[[全国高等学校野球選手権大会|甲子園]][[全国高校サッカー選手権]]など)の後のスポーツ選手の心理状態について使われることも多い。上記にあるような深刻な精神状態というよりも部活動を引退する高校3年生が「打ち込む物が何もなくなった」という虚脱感に襲われることを「燃え尽き症候群」と称するもある。これらは選手たちが次の目標を見つけることで克服できるケースも少なくない。同様な事例は、[[大学受験]]が終わった後の受験生などにも見られる


==関連項目==
==関連項目==

2008年12月13日 (土) 05:04時点における版

燃え尽き症候群(もえつきしょうこうぐん、:Burnout Syndrome)は、一つのこと(職務)に没頭していた人が慢性的で絶え間ないストレスが持続すると、意欲を無くし、社会的に機能しなくなってしまう症状。一種の外因性うつ病とも説明される。

極度のストレスがかかる職種や、一定の期間に過度の緊張とストレスの下に置かれた場合に発生する。会社の倒産と残務整理、リストラ、家族の不慮の死と過労などに多いと言われている。

定義

ハーバート・フロイデンバーガーの定義によると、持続的な職務上ストレスに起因する衰弱状態により、意欲喪失と情緒荒廃、疾病に対する抵抗力の低下、対人関係の親密さ減弱、人生に対する慢性的不満と悲観、職務上能率低下と職務怠慢をもたらす症候群。

症状

朝に起きられない、会社または職場に行きたくない、アルコールの量が増える、イライラが募るなどから始まり、突然の辞職、職場に対する冷笑感、無関心、過度の消費などにはけ口を見出したり、最後は仕事からの逃避、家庭生活の崩壊、対人関係の忌避、最悪の場合、自殺や犯罪などに終わるという。30代の女性、特に30代前半の独身女性に多いというが、本来は40代~50代男性のエグゼクティブで研究された症候であり、海外では幅広い年齢層で確認されている。職種別には、教師、医師、看護師、ソーシャル・ワーカーなど、社会的にモラル水準への期待度が高く、仕事への献身を美徳とされる職業に多い。

歴史

この言葉は、1970年代半ば、アメリカで対人サービスのメンタルヘルスが注目されるようになり、1974年にアメリカ(ドイツという資料もあり)の精神心理学者 ハーバート・フロイデンバーガー(Herbert J. Freudenberger)のケース分析の中で初めて使われたという。社会心理学者クリスティーナ・マスラーク (Christina Maslach) によって「マスラーク・バーンアウト・インベントリー」(Maslach Burnout Inventory)という重症度判定基準が考案され、臨床的な評価が可能となった。

日本における使われ方

日本においては、大きなスポーツ大会(オリンピック甲子園全国高校サッカー選手権など)の後のスポーツ選手の心理状態について使われることも多い。上記にあるような「深刻な精神状態」というよりも、部活動を引退する高校3年生が「打ち込む物が何もなくなった」という虚脱感に襲われることを「燃え尽き症候群」と称するもある。これらは選手たちが次の目標を見つけることで克服できるケースも少なくない。同様な事例は、大学受験が終わった後の受験生などにも見られる。

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