「ローラ・B06/51」の版間の差分
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2008年6月2日 (月) 04:48時点における版
ローラ FN06は、ローラが開発したフォーミュラ・ニッポンに2006年から使用されているフォーミュラカー。
開発の方針
ウイングカー(グランド・エフェクト・カー)化によるグランドエフェクト増大が大きなポイントである。これまでのシャシーは、ダウンフォース抑制のためフラットボトム規定に基づいて作られていたが、「FN06」は、サイドポッド下面後端形状とディフューザー周辺にベンチュリーを構成できるようにしたウイングカーである。この結果、ダウンフォースは約10%増大。さらに2007年は車体下面ベンチュリー部にスカートを追加。ダウンフォースが安定して発生し、操縦性は一段と向上した。 よって、ドライバーが思い切ったバトルを繰り広げられるようになっている。
ただ一方でダウンフォースが増加した上、当時のフォーミュラ・ニッポンではパワーステアリングの使用が認められていなかったため、「ステアリングが重過ぎる」と訴えるドライバーが増加。このためドライバーの負担軽減を目的に、当初2009年からの採用が予定されていたパドルシフト(セミオートマチックトランスミッション)を1年前倒しして2008年から導入することとなった。
シャシーの改良については走行性能に直接関係する部分は禁止されており、リヤビューミラー、ラジエターインテーク、ブレーキ冷却エアダクトなどごく一部に限られている。そのためチーム間の性能格差は基本的に存在せず、各選手、チームはセッティングの工夫とドライバーの腕のみでライバルと戦わざるを得ない。その結果、レースでは接戦が多くなる。
スペック
- 全長 4,667.5 mm
- 全幅 1,879.0 mm
- ホイルベース 3,000 mm
- 前トレッド 1,503 mm
- 後トレッド 1,389 mm
- クラッチ AP 4プレート
- ブレーキキャリパー ブレンボ 4ポット
- ブレーキディスク・パッド カーボンメタル・スチール(ベンチレーテッドタイプ)
- ホイール BBS,RAYS
- タイヤ ブリヂストン
- エンジン ホンダHF386E,トヨタRV8J
- 気筒数・角度 V型8気筒・90度
- 排気量 3,000cc
- 最高回転数 10,300回転(レギュレーションによる)
- 最大馬力 550馬力
- 重量 127kg
- スパークプラグ チームで異なる
- 燃料・潤滑油 チームで異なる
- 燃料タンク 135L ATL製
- ギヤボックス ローラLT2A(6速シーケンシャル、08年からザイテック製のパドルシフト)