「ヤン・シュヴァンクマイエル」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
m →長編 |
|||
22行目: | 22行目: | ||
**Spiklenci slasti |
**Spiklenci slasti |
||
**Conspirators of Pleasure |
**Conspirators of Pleasure |
||
* オテサーネク ([[2000年]]) |
* オテサーネク 妄想の子供 ([[2000年]]) |
||
**Otesánek |
**Otesánek |
||
**Little Otik |
**Little Otik |
2008年2月4日 (月) 19:30時点における版
ヤン・シュヴァンクマイエル(Jan Švankmajer、男性、 1934年9月4日 - )は、チェコスロバキア・プラハ生まれの芸術家、シュルレアリスト、アニメーション作家・映像作家、映画監督。発音の関係上か日本では一時期、名前を「ヤン・シュワンクマイエル」と書籍やビデオ等で表記されていたが、現在は「ヤン・シュヴァンクマイエル」で統一されている。
来歴
ヤン・シュヴァンクマイエルは、1934年にプラハで、陳列窓の装飾家である父と裁縫婦の母に生まれた。1954年にプラハの工芸高等学校を卒業し(高校在学中にシュルレアリスムに触れた)、チェコ国立芸術アカデミー演劇学部人形劇科に入学した。ここでいくつかの演劇作品に関わった。1958年から1960年まで兵役についたあと、シュルレアリストとして知られるエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーと結婚。その後仮面劇や人形劇の仕事を続け、またこのころからオブジェの制作を始めた。
その後はラテルナ・マギカに移り、1964年にクラートキー・フィルム・プラハで最初の映画作品『シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック』を発表。以後、多くの短篇映画作品や『アリス』『ファウスト』などの長編作品を製作している。
作風
実写でもアニメーションでも、「食べる」という行為を頻繁に扱うことが多く、作中に登場する食べ物は不味そうに見えたり、執拗なまでに不快感を催すような描写がされる。この理由のひとつに、本人が子供の頃から食べるということが好きではなかったからだと発言している(「シュヴァンクマイエルのキメラ的世界 幻想と悪夢のアッサンブラージュ」より)。
その他に、性的(エロティック)なメタファーが多く用いられる。
作品
長編
- アリス(1987年、不思議の国のアリス)
- Něco z Alenky (アリスの何か)
- Alice
- ファウスト (1994年)
- Lekce Faust (ファウストの教え)
- Faust
- 悦楽共犯者 (1996年)
- Spiklenci slasti
- Conspirators of Pleasure
- オテサーネク 妄想の子供 (2000年)
- Otesánek
- Little Otik
- Lunacy ルナシー (2005年)
- Šílení
- Lunacy
短編
- シュヴァルツェヴァルト氏とエドガル氏の最後のトリック (1964年)
- Poslední trik pana Schwarcewalldea a pana Edgara
- The Last Trick
- J.S.バッハ-G線上の幻想 ( 1965年)
- Johann Sebastian Bach: Fantasia G-moll
- J.S. Bach – Fantasy in G Minor
- 石のゲーム (1965年)
- Spiel mit Steinen / Hra s kameny
- A Game With Stones
- 棺の家 ( 1966年)
- Rakvičkárna
- Punch and Judy
- エトセトラ (1966年)
- Et Cetera
- 自然の歴史(組曲) (1967年)
- Historia Naturae, Suita
- 庭園 (1968年)
- Zahrada
- The Garden
- 部屋 (1968年)
- Byt
- The Flat
- ヴァイスマンとのピクニック (1969年)
- Picknick mit Weissmann
- Picnic With Weissmann
- 家での静かな一週間 (1969年)
- Tichý týden v domě
- A Quiet Week In The House
- ドン・ファン (1970年)
- Don Šajn
- Don Juan
- コストニツェ (1970年)
- Kostnice
- The Ossuary
- ジャバウォッキー (1971年)
- Žvahlav aneb šatičky slaměného Huberta
- Jabberwocky
- レオナルドの日記 (1972年)
- Leonardův deník
- Leonardo's Diary
- オトラントの城 (1973年-1979年)
- Otrantský zámek
- The Castle of Otrano
- アッシャー家の崩壊 (1980年)
- Zánik domu Usherů
- The Fall of the House of Usher
- 対話の可能性 (1982年)
- Možnosti dialogu
- Dimensions of Dialogue
- 地下室の怪 (1982年)
- Do pivnice (地下室へ)
- Down to the Cellar
- 陥し穴と振り子 (1983年)
- Kyvadlo, jáma a naděje (振り子、陥し穴、そして希望)
- The Pendulum, The Pit and Hope
- 男のゲーム (1988年)
- Mužné hry
- Virile Games
- アナザー・カインド・オブ・ラヴ (1988年) - ヒュー・コーンウェルのミュージック・ビデオ
- Another Kind of Love
- 肉片の恋 (1989年)
- Zamilované maso
- Meat Love
- 闇・光・闇 (1989年)
- Tma, světlo, tma
- Darkness, Light, Darkness
- フローラ (1989年)
- Flora
- スターリン主義の死 (1990年)
- Konec stalinismu v Čechách (ボヘミアにおけるスターリン主義の終焉)
- The Death of Stalinism in Bohemia
- フード (1992年)
- Jídlo
- Food
関連人物
- オルドジフ・リプスキー-映画監督。ヤンは「カルパテ城の謎」(81年)等で造形、アニメーション部分を担当した。
- ブラザーズ・クエイ
参考文献
- ヤン・シュヴァンクマイエル 『シュヴァンクマイエルの世界』 赤塚若樹編訳、図書刊行会、1999年。
- 『オールアバウトシュヴァンクマイエル』 エスクァイアマガジンジャパン、2006年。