「火曜クラブ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
カテゴリ「ミス・マープルシリーズ」に追加
Mt3 (会話 | 投稿記録)
m -cat 推理小説
3行目: 3行目:


== 収録作品 ==
== 収録作品 ==
*火曜クラブ(火曜ナイトクラブ) - The Tuesday Night Club
* 火曜クラブ(火曜ナイトクラブ) - ''The Tuesday Night Club''
*アスタルテの祠(アスターテの祠) - The Idol House of Astarte
* アスタルテの祠(アスターテの祠) - ''The Idol House of Astarte''
*金塊事件(金塊) - Ingots of Gold
* 金塊事件(金塊) - ''Ingots of Gold''
*舗道の血痕(血に染まった敷石) - The Bloodstained Pavement
* 舗道の血痕(血に染まった敷石) - ''The Bloodstained Pavement''
*動機対機会 - Motive v Opportunity
* 動機対機会 - ''Motive v Opportunity''
*聖ペテロの指のあと(聖ペテロの指の跡) - The Thumb Mark of St Peter
* 聖ペテロの指のあと(聖ペテロの指の跡) - ''The Thumb Mark of St Peter''
*青いゼラニウム(青いジェラニウム) - The Blue Geranium
* 青いゼラニウム(青いジェラニウム) - ''The Blue Geranium''
*二人の老嬢(お相手役) - The Companion
* 二人の老嬢(お相手役) - ''The Companion''
*四人の容疑者 - The Four Suspects
* 四人の容疑者 - ''The Four Suspects''
*クリスマスの悲劇 - A Christmas Tragedy
* クリスマスの悲劇 - ''A Christmas Tragedy''
*毒草(死の草) - The Herb of Death
* 毒草(死の草) - ''The Herb of Death''
*バンガロー事件 - The Affair at the Bungalow
* バンガロー事件 - ''The Affair at the Bungalow''
*溺死 - Death by Drowning
* 溺死 - ''Death by Drowning''


== 作品解説 ==
== 作品解説 ==
本作品は大きく3つの場面よりなる。
本作品は大きく3つの場面よりなる。
; 『火曜クラブ』~『聖ペテロの指のあと』

: マープルの甥レイモンド・ウェストの話から出来た週一回火曜日に六人の人物が代わる代わる自分が真相を知る事件の話を行う「火曜クラブ」を舞台とした作品。最初は雑誌に連載された。
;『火曜クラブ』~『聖ペテロの指のあと』
; 『青いゼラニウム』~『バンガロー事件』
マープルの甥レイモンド・ウェストの話から出来た週一回火曜日に六人の人物が代わる代わる自分が真相を知る事件の話を行う「火曜クラブ」を舞台とした作品。最初は雑誌に連載された。
: 「火曜クラブ」に参加したヘンリー・クリザリングによってマープルが客として招かれたバントリー夫妻の晩餐会が舞台。上記の連載が好評だった為に同誌に再び連載された作品。

: 前期、後期で推理に参加するメンバーは変わるものの基本的な構成は同じであり、まず集まった人々の内の一人が自分の知る事件の概要を話し、他のメンバーが自分なりの推理を発表する。そして最後にマープルが推理を披露、それが正しかったことが証明されるという流れになっている。
;『青いゼラニウム』~『バンガロー事件』
: 例外としてマープルが事件を提供する側に回った『聖ペテロの指のあと』及び『クリスマスの悲劇』では誰も真相を言い当てることができずマープル自身が真相を語り、『バンガロー事件』ではある理由によって会の最中には推理を話さなかった。
「火曜クラブ」に参加したヘンリー・クリザリングによってマープルが客として招かれたバントリー夫妻の晩餐会が舞台。上記の連載が好評だった為に同誌に再び連載された作品。
; 『溺死』

: 唯一進行形の事件が扱われている。刊行の際に新たに加えられた。
:前期、後期で推理に参加するメンバーは変わるものの基本的な構成は同じであり、まず集まった人々の内の一人が自分の知る事件の概要を話し、他のメンバーが自分なりの推理を発表する。そして最後にマープルが推理を披露、それが正しかったことが証明されるという流れになっている。
:例外としてマープルが事件を提供する側に回った『聖ペテロの指のあと』及び『クリスマスの悲劇』では誰も真相を言い当てることができずマープル自身が真相を語り、『バンガロー事件』ではある理由によって会の最中には推理を話さなかった。

;『溺死』
唯一進行形の事件が扱われている。刊行の際に新たに加えられた。


== マープルの初登場作 ==
== マープルの初登場作 ==
上述の通りミス・マープルの初登場作品は本作に収録された『火曜クラブ』であるが、本短編集が刊行されるより早い[[1930年]]にマープル作品最初の長編『牧師館の殺人』が刊行されているこちらが初登場作と表現されることもある。
上述の通りミス・マープルの初登場作品は本作に収録された『火曜クラブ』であるが、本短編集が刊行されるより早い[[1930年]]にマープル作品最初の長編『牧師館の殺人』が刊行されているため、こちらが初登場作と表現されることもある。


== 映像化 ==
== 映像化 ==
『[[アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル]]』において『金塊事件』、『青いゼラニウム』、『動機対機会』がそれぞれ第14話『金塊事件』、第15話『青いゼラニウム』、第27話『動機と機会』としてアニメ化された。
『[[アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル]]』において『金塊事件』、『青いゼラニウム』、『動機対機会』がそれぞれ第14話『金塊事件』、第15話『青いゼラニウム』、第27話『動機と機会』としてアニメ化された。


[[category:推理小説|かようくらふ]]
[[Category:ミス・マープルシリーズ|かようくらふ]]
[[category:ミス・マープルシリーズ|かようくらふ]]


[[bs:Trinaest problema]]
[[bs:Trinaest_problema]]
[[en:The Thirteen Problems]]
[[en:The_Thirteen_Problems]]
[[es:Miss_Marple_y_trece_problemas]]
[[es:Miss Marple y trece problemas]]
[[fr:Miss_Marple_au_Club_du_Mardi]]
[[fr:Miss Marple au Club du Mardi]]
[[hr:Trinaest problema]]
[[hr:Trinaest_problema]]
[[it:Miss_Marple_e_i_tredici_problemi]]
[[it:Miss Marple e i tredici problemi]]
[[pt:The Thirteen Problems]]
[[pt:The_Thirteen_Problems]]

2007年9月21日 (金) 11:44時点における版

火曜クラブ』(かようクラブ、英題The Thirteen Problems 米題The Tuesday Club Mystery)は1932年に刊行されたアガサ・クリスティ作品の短編集。題名は『ミス・マープルと13の謎』とも訳される。ミス・マープルの初登場作『火曜クラブ』を含むマープルものの短編推理小説13編が収録されている。

収録作品

  • 火曜クラブ(火曜ナイトクラブ) - The Tuesday Night Club
  • アスタルテの祠(アスターテの祠) - The Idol House of Astarte
  • 金塊事件(金塊) - Ingots of Gold
  • 舗道の血痕(血に染まった敷石) - The Bloodstained Pavement
  • 動機対機会 - Motive v Opportunity
  • 聖ペテロの指のあと(聖ペテロの指の跡) - The Thumb Mark of St Peter
  • 青いゼラニウム(青いジェラニウム) - The Blue Geranium
  • 二人の老嬢(お相手役) - The Companion
  • 四人の容疑者 - The Four Suspects
  • クリスマスの悲劇 - A Christmas Tragedy
  • 毒草(死の草) - The Herb of Death
  • バンガロー事件 - The Affair at the Bungalow
  • 溺死 - Death by Drowning

作品解説

本作品は大きく3つの場面よりなる。

『火曜クラブ』~『聖ペテロの指のあと』
マープルの甥レイモンド・ウェストの話から出来た週一回火曜日に六人の人物が代わる代わる自分が真相を知る事件の話を行う「火曜クラブ」を舞台とした作品。最初は雑誌に連載された。
『青いゼラニウム』~『バンガロー事件』
「火曜クラブ」に参加したヘンリー・クリザリングによってマープルが客として招かれたバントリー夫妻の晩餐会が舞台。上記の連載が好評だった為に同誌に再び連載された作品。
前期、後期で推理に参加するメンバーは変わるものの基本的な構成は同じであり、まず集まった人々の内の一人が自分の知る事件の概要を話し、他のメンバーが自分なりの推理を発表する。そして最後にマープルが推理を披露、それが正しかったことが証明されるという流れになっている。
例外としてマープルが事件を提供する側に回った『聖ペテロの指のあと』及び『クリスマスの悲劇』では誰も真相を言い当てることができずマープル自身が真相を語り、『バンガロー事件』ではある理由によって会の最中には推理を話さなかった。
『溺死』
唯一進行形の事件が扱われている。刊行の際に新たに加えられた。

マープルの初登場作

上述の通りミス・マープルの初登場作品は本作に収録された『火曜クラブ』であるが、本短編集が刊行されるより早い1930年にマープル作品最初の長編『牧師館の殺人』が刊行されているため、こちらが初登場作と表現されることもある。

映像化

アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル』において『金塊事件』、『青いゼラニウム』、『動機対機会』がそれぞれ第14話『金塊事件』、第15話『青いゼラニウム』、第27話『動機と機会』としてアニメ化された。