岩谷薫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

岩谷 薫(いわたに かおる)は、日本写真家、著作家、思想家。兵庫県出身。19世紀ヨーロッパの墓地天使像を撮っている。また、石棺仏および、中国の古典怪談(志怪小説伝奇小説)の研究家でもある。

来歴・人物[編集]

立命館大学法学部卒。 「写真は魂を撮るもの」[1] との姿勢で、多数の著名人や芸能人を撮影してきた経歴をもつ。またその美しい魂の姿をロンドンやイタリア、コート・ダジュールの19世紀の墓地の天使像や、石棺仏に見出し、[2] 写真集やエッセイでは写真のみならず、文化人類学宗教学精神世界、仏教、民俗学、現代の量子論への造詣も深い。

中国古典怪談も同じく「魂を語る小説」[3] との認識で読み続けその研究歴は長く、[4] 中国怪談に見る独特の処世術やスピリチュアリズム、あの世の記録を現代に活かしている。常に、写真と文書で魂の行方について探求している作家である。

主な著作[編集]

写真集[編集]

エッセイ[編集]

  • 『新釈 中国古典怪談』 (ヒカルランド、2014年)  森田健著の『生まれ変わりの村』で起こる生まれ変わり現象の共通性を、中国古典怪談と現代臨死研究から初めて立証した書でもある。
  • 『亡くなる心得―古典文献から解明する死と生、成仏の本質』(PANARION、2022年) 霊界を記録した中国古典怪談、日本の古典、民俗学、西洋の古典スピリチュアル文献、現代の量子論の全共通性を、唯識華厳経思想を元に発見し、死と生の本質を完全に解明した書。 青山学院大学 近代日本文学教授 日置俊次氏や、『生まれ変わりの村』の森田健氏が賛辞を送っている。

雑誌[編集]

  • 『Sundari』vol5(白夜書房、2008年)「パワースポットとしてのロンドン19世紀の墓地」 写真提供、執筆。
  • 『yaso 夜想 ヴィクトリアン』(studio parabolica、2008年)「天国のようなヴィクトリア時代の墓地」 写真提供、執筆。
  • 『もっとデジイチLIFE』23号(デアゴスティーニ、2011年)「写真とは魂を写すもの 光の中で笑とる仏と対話する」写真提供、インタビュー。

個展[編集]

  • 『身体感覚』(STUDIO EBIS フォトギャラリー、1995年)
  • 『Angels of Bromptonー祈りのすがたー』(STUDIO EBIS フォトギャラリー、1998年)

テレビ・映画・ラジオ出演[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 1頁。『もっとデジイチLIFE』23号デアゴスティーニ、2011年 13頁。
  2. ^ 「キレイな魂を求めていく過程で、西洋の墓地の天使像や路傍の地蔵達に出会い、その魂を撮ってきました。彼等は、人生の終焉で、この世の業を削ぎ落とした最高に美しい魂の姿だったのです。要するに魂の入れ物が、肉体か石かの違いだけなのです。」 『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 2頁
  3. ^ 『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 2頁
  4. ^ 2014年で25年。『新釈 中国古典怪談』ヒカルランド 岩谷薫 著 2014年 2頁
  5. ^ 『Talking with Angelsーコート・ダジュールの天使達ー』』Kaoru Iwatani, 薰 岩谷、Panarion、2016年4月、111頁頁。ISBN 978-4-86538-051-4OCLC 957253500https://www.worldcat.org/oclc/957253500 

外部リンク[編集]