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一貫斎栄尚

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一貫斎 栄尚(いっかんさい えいしょう、生没年不詳)とは、江戸時代浮世絵師

来歴

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鳥文斎栄之の門人。俗名は不明、寛政後期から文化の頃にかけての人物とされる。作品には足元に赤い三味線箱を置いて佇む深川芸者を描いた「芸妓図」など、数点の肉筆浮世絵美人画が知られるが、『増訂浮世絵』は「栄里栄水には及ばない」と評している。

作品

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作品名 技法 形状・員数 寸法(縦x横cm) 所有者 年代 落款 印章 備考
遊女一人立図 紙本着色 1幅 82.7x26.4 東京国立博物館[1] 一貫斎栄尚筆 白文方印
芸妓図 絹本着色 1幅 出光美術館 榮尚筆 榮尚」白文方印 酒井抱一画賛「うちとける たつみの雪や はるの朝」
芸者立姿 絹本着色 1幅 86.0x27.6 光ミュージアム[2] 榮尚筆 「榮尚」朱文重廓方印 那須ロイヤル美術館(小針コレクション)旧蔵
桜下遊君図 絹本着色 奈良県立美術館 榮尚筆 「榮尚」白文方印
更衣図 木原文庫[3]

脚注

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  1. ^ C0042056 遊女一人立図 - 東京国立博物館 画像検索
  2. ^ 鈴木浩平 永田生慈 南由紀子編集 『光ミュージアム所蔵 美を競う 肉筆浮世絵の世界』 アートシステム、2019年、第46図。
  3. ^ 笠岡市立竹喬美術館編集・発行 『艶美の競艶 ―東西の美しき女性 木原文庫より―』 2014年、p.8(画像無し)。

参考文献

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  • 藤懸静也 『増訂浮世絵』 雄山閣、1946年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり。171頁、121コマ目。
  • 出光美術館編 『出光美術館蔵品図録 肉筆浮世絵』 平凡社、1988年 ※279頁
  • 『小針コレクション 肉筆浮世絵』(第四巻) 那須ロイヤル美術館、1989年
  • 『蔵品図録 第八集(絵画篇Ⅲ)』 奈良県立美術館、1989年

関連項目

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