ヴィシェラ川 (ペルミ地方)

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ヴィシェラ川
ヴィシェラ川上流の左岸の風景。ウラル山脈のトゥリムスキー・カメニ山地を望む
水系 ヴォルガ川
延長 415 km
流域面積 31,200 km²
水源 ウラル山脈北部
水源の標高 800 m
河口・合流先 カマ川
流域 ロシアの旗 ロシア
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ヴィシェラ川(ヴィシェラがわ、ロシア語: Вишера, ラテン文字表記: Vishera、コミ語: Висьӧр)は、ロシア中央部のペルミ地方を流れる河川で、カマ川ヴォルガ川水系)の左支流である。長さは415km、流域面積は31,200平方km。10月末から11月前半には凍結し、4月末に氷が解ける。

ヴィシェラ川はウラル山脈北部の標高1,200mほどの山地の西麓に発する。水源の標高は800mほどである。この場所はペルミ地方の北東端にあたり、コミ共和国スヴェルドロフスク州に接している。ここから南西方向に、ウラルでも比較的高い山が連なる森林地帯を抜け、ソリカムスクの北西25kmでカマ川のダム湖、カマ湖に合流する。

主な支流にはヤズヴァ川およびコルヴァ川などがある。ヴィシェラ川の幅は河口付近では250mに達する。中流および下流は航行可能で、クラスノヴィシェルスクまでは水運もある。

現在は、上流域は自然保護区になっている。

流域は人口が希薄で道路も少なく、クラスノヴィシェルスク付近にかろうじて町が存在する。

スターリン時代には、ヴィシェラ川流域にはヴィシェラーグ(ヴィーシェラ川流域労働収容所群)[1]、ヴィシェララグと呼ばれるグラグ強制収容所)があり政治犯、農民などが強制労働をさせられた。

脚注[編集]

  1. ^ オーランドー・ファイジズ『囁きと密告――スターリン時代の家族の歴史』下巻(染谷徹訳、白水社、2011年)p538

関連項目[編集]