マグダレーナ宮殿

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マグダレーナ宮殿

地図
情報
用途 宮殿
設計者 ハビエル・ゴンサレス・リアンチョスペイン語版ゴンサロ・ブリンガス・ベガスペイン語版
管理運営 サンタンデール市議会
構造形式 折衷主義
着工 1909年
竣工 1911年
所在地 スペインの旗 スペイン カンタブリア州サンタンデール
座標 北緯43度28分09秒 西経03度45分58秒 / 北緯43.46917度 西経3.76611度 / 43.46917; -3.76611 (マグダレーナ宮殿)座標: 北緯43度28分09秒 西経03度45分58秒 / 北緯43.46917度 西経3.76611度 / 43.46917; -3.76611 (マグダレーナ宮殿)
文化財 重要文化財
指定・登録等日 1982年2月12日
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マグダレーナ宮殿スペイン語: Palacio de la Magdalena)は、スペインカンタブリア州サンタンデールにある宮殿大西洋ビスケー湾サンタンデール湾を隔てるマグダレーナ半島にある。1909年から1911年にかけて、スペイン王家英語版の夏の離宮として建設された。設計はハビエル・ゴンサレス・リアンチョスペイン語版ゴンサロ・ブリンガス・ベガスペイン語版。1982年2月12日には重要文化財に指定された。

歴史[編集]

サンタンデール湾越しに見たマグダレーナ宮殿

マグダレーナ宮殿はサンタンデール市議会によって建設され、スペイン王アルフォンソ13世などのスペイン王家英語版に贈られた建物である。ハビエル・ゴンサレス・リアンチョスペイン語版ゴンサロ・ブリンガス・ベガスペイン語版が設計を担当し、1909年から1911年に建設された。建設資金は一般市民からの寄付によっている[1]

1913年8月4日にはアルフォンソ13世が初めてマグダレーナ宮殿を訪れた。スペイン王家は毎年夏季に、避暑のためにマドリードからマグダレーナ宮殿にやってきて、レクリエーションやスポーツ活動の基地として宮殿を利用した。アルフォンソ13世はしばしばこの建物で政府会合も行っている。1931年にスペイン第二共和制が成立し、アルフォンソ13世は国外亡命を余儀なくされたため、アルフォンソ13世が最後にマグダレーナ宮殿を訪れたのは1930年である[1]

1932年にはマグダレーナ宮殿でサンタンデール国際夏期大学(現・メネンデス・ペラヨ国際大学)の夏期講座が行われるようになった。1975年以降のスペインの民主化英語版期、1977年にはバルセロナ伯フアン・デ・ボルボンがマグダレーナ宮殿とマグダレーナ半島をサンタンデール市に返還した。1982年2月12日には重要文化財に指定された。1993年から1995年には改修工事が行われ、今日ではサンタンデール有数の観光地となっている[1]

建築[編集]

マグダレーナ宮殿は折衷主義建築であり、イギリスの建築様式、フランスの建築様式、カンタブリア地方の建築様式が組み合わせられている[1]。2か所に玄関があり、ポルチコを持つ北側の入口は荷物用玄関、南側の入口は正面玄関である。正面玄関には八角形の塔が2つあり、両サイドに玄関に向かう階段がある。建物の壁面は石質のスレートで覆われている。内装で特徴的なのはルイス・ベネディート、ホアキン・ソローリャフェルナンド・アルバレス・ソトマジョール英語版などの画家の絵画が飾られた応接室である。

傾斜がきつい屋根を持つイギリスの農村部を模した厩舎群は、ハビエル・ゴンサレス・デ・リアンチョの設計である。1932年にマグダレーナ宮殿でサンタンデール国際夏期大学(現・メネンデス・ペラヨ国際大学)の夏期講座が行われるようになると、厩舎群は学生寮に改修された[1]。2011年からアンテナ3が放送しているテレビドラマ「グラン・オテル英語版」では、劇中に登場するホテルの外観にマグダレーナ宮殿が使用されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e El Palacio de la Magdalena”. サンタンデール市議会 (2002年). 2009年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年2月9日閲覧。

外部リンク[編集]