ベルネーム=ジューヌ画廊
ベルネーム=ジューヌ画廊(ベルネーム=ジューヌがろう、Galerie Bernheim-Jeune)は、パリの画廊。印象派の画家を多く世に紹介したことで知られる。
概要
[編集]画廊を経営するベルネーム=ジューヌ家は、18世紀にドゥー県ブザンソンで画材屋を営んでいたところまで遡ることができる。ジョセフ・ベルネーム (Joseph Bernheim, 1799年-1859年)の跡を継いだ息子のアレクサンドル・ベルネーム(Alexandre Bernheim, 1839年-1915年)は、この地を訪れたウジェーヌ・ドラクロワ、ジャン=バティスト・カミーユ・コロー、ギュスターヴ・クールベといった画家たちと交友を持った。1863年、同郷のクールベの助言を受けて、アレクサンドル・ベルネームはパリに移り、ラフィット街に画廊を開いた。この画廊では、バルビゾン派の画家たちの作品が展示されたほか、1874年には、初めて印象派の作品が展示された[1]。
1901年、アレクサンドルは、2人の息子ジョス・ベルネーム=ジューヌ(Josse Bernheim-Jeune, 1870年-1941年)、ガストン・ベルネーム=ジューヌ(Gaston Bernheim-Jeune, 1870年-1953年)とともに、美術批評家ジュリアン・ルクレールの助力を受けて、フィンセント・ファン・ゴッホの回顧展を行った[1]。クールベの『世界の起源』をハンガリーのコレクターに販売したのもこの画廊であった。
1906年、ベルネーム兄弟は、マデレーン大通りに画廊を構え、ピエール・ボナール(1906年)、エドゥアール・ヴュイヤール(1906年)、ポール・セザンヌ(1907年)、ジョルジュ・スーラ(1908年)、キース・ヴァン・ドンゲン(1908年)、アンリ・マティス(1910年)、アンリ・ルソー(1916年)、ラウル・デュフィ(1921年)、モーリス・ド・ヴラマンク(1921年)、アメデオ・モディリアーニ(1922年)、モーリス・ユトリロ(1923年)、ジョルジュ・デュフレノワなど前衛の画家たちの作品を展示した[1]。
1925年、画廊はマティニョン通りとフォーブル・サントノレ通りとの角に移転し、現在に至る。移転後店舗の開業は「19世紀と20世紀の名品展」で飾られ、フランス大統領ガストン・ドゥメルグが式典に出席した[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d “The Bernheim-Jeune story”. Bernheim-Jeune. 2015年7月14日閲覧。