プロピオン酸メチル
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プロピオン酸メチル | |
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Methyl propanoate | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 554-12-1 |
PubChem | 11124 |
ChemSpider | 10653 |
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特性 | |
化学式 | C4H8O2 |
モル質量 | 88.11 g mol−1 |
外観 | 無色液体[1] |
密度 | 0.915 g/mL[1] |
融点 |
-88 °C[1] |
沸点 |
80 °C[1] |
水への溶解度 | 72 g/L (20 °C)[1] |
危険性 | |
引火点 | -2 °C[1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
プロピオン酸メチル (またはプロパン酸メチル) は、化学式 CH3CH2CO2CH3 で表される有機化合物である。常温常圧では無色の液体として存在し、フルーティーでラム酒のような香りを有する[2] 。
合成法
[編集]プロピオン酸メチルは、プロピオン酸をメタノールでエステル化することによって調製することができる。工業的には、カルボアルコキシル化つまり、触媒の存在下でエチレンと一酸化炭素とメタノールを反応させることによって得られる。
- C2H4 + CO + MeOH → MeO2CCH2CH3
この反応は、ニッケルカルボニルとパラジウム(0)錯体の触媒によって進行する[3][4]。
使用例
[編集]プロピオン酸メチルとホルムアルデヒドとの縮合とそれに続く脱水により、メタクリル酸メチルが得られる[4]。
- MeO2CCH2CH3 + CH2O → MeO2CCH(CH2OH)CH3
- MeO2CCH(CH2OH)CH3 → MeO2CC(=CH2)CH3
プロピオン酸メチルは、ニトロセルロースやラッカーの溶剤として、また塗料、ワニス、およびメタクリル酸メチルなどの他の化学薬品の製造原料として使用される[2][3]。
フルーティーな香りを利用し、香粧品や食品用香料にも使われている[2][5]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f Record 労働安全衛生研究所(IFA)発行のGESTIS物質データベース
- ^ a b c Methyl Propionate Hazardous Substance Fact Sheet (PDF), New Jersey Department of Health and Senior Services
- ^ a b Ulf-Rainer Samel; Walter Kohler; Armin Otto Gamer; Ullrich Keuser (2000). Propionic Acid and Derivatives. doi:10.1002/14356007.a22_223.pub2. ISBN 9783527306732(mayth and yafs)
- ^ a b Scott D. Barnicki "Synthetic Organic Chemicals" in Handbook of Industrial Chemistry and Biotechnology edited by James A. Kent, New York : Springer, 2012. 12th ed. ISBN 978-1-4614-4259-2.
- ^ Methyl propionate thegoodscentscompany.com