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ニコル・クーリッジ・ルマニエール

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ニコル・クーリッジ・ルマニエール(Nicole Coolidge Rousmaniere、1961年[1] - )は、イギリスの日本文化研究家[2]。専門は日本の陶芸史・工芸史[2]セインズベリー日本藝術研究所所長、イースト・アングリア大学日本美術文化教授[3]。ニコルはニコール[4]、ルマニエールはルーマニエール[5]、ルマーニエール[2]とも表記される。

経歴

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1998年、アメリカのハーバード大学博士課程を修了[6]。イギリスのイースト・アングリア大学でサー・ロバート&リサ・セインズベリー夫妻と知り合い、日本文化のための研究所設立を提言、資金援助を受け、1999年にセインズベリー日本藝術研究所を設立、初代所長に就任する[7][6]。2006年から2009年まで東京大学人文社会科文化資源学の客員教授を務める[6]

2009年、大英博物館アジア部日本セクションにIFACハンダ日本美術キュレーターとして出向[6]。2011年、セインズベリー日本藝術研究所の研究担当所長に就任[4]

2019年に大英博物館で開催されたマンガ展「The Citi exhibition Manga」では主任キュレーターを務めた[8][9]

2022年、月刊文芸誌『すばる』2022年5月号に、ヤマザキマリとの対談が掲載される[10]。2023年、ヤマザキマリ著『人類三千年の幸福論 ニコル・クーリッジ・ルマニエールとの対話』が刊行される[11]

受賞歴

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審査委員

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主な展示会

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  • 2002-03年:「Kazari: Decoration and Display in Japan 15th-19th Centuries」展(Japan Society NYC、アメリカ / 大英博物館、イギリス)[4]
  • 2007年:「Crafting Beauty in Modern Japan: Celebrating Fifty Years of the Japan Traditional Art Crafts Exhibition」(大英博物館、イギリス)[4]
  • 2011年:「Manga at the British Museum」展(大英博物館、イギリス)[4]
  • 2012年:「Arts du feu / transformation de l' espace : chefs-d' oeuvre de la porcelain japonaise contemporaine」展(フランス)[4]
  • 2012-13年:「Object in Focus, Water and Flame Pots, Ancient Ceramic Art from Japan」展 (大英博物館、イギリス)[4]
  • 2019年:「The Citi exhibition Manga」展(大英博物館、イギリス)[17]

主な著書・編書

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  • 「Jiki: Porcellana Giapponese tra Oriente e Occidente 1610-1760」(Electa Mondadoriとの共著、2004年)[4]
  • 「Dining on China in Japan: Shifting Taste for Chinese Ceramics in 15th-to 17th-century Japan」(2007年)[4]
  • 「Crafting Beauty in Modern Japan」(大英博物館出版部、2007年)[4]
  • 「Professor Munakata’s British Museum Adventure by Hoshino Yukinobu」(編集及び翻訳、大英博物館出版部、2011年)[4]
  • 『土偶・コスモス = Dogū, a cosmos』(MIHO MUSEUM 編、羽鳥書店、2012年、ISBN 978-4-904702-37-6[4]
  • 「Vessels of Influence: China and the Birth of Porcelain in Medieval and Early Modern Japan」(Bloomsbury Academic、2012年)[4]
  • 『マンガ! : 大英博物館マンガ展図録』(ニコル・クーリッジ・ルーマニエール, 松葉涼子 編、松葉涼子 日本語版監修、山川早霧, 飯原裕美 訳、三省堂、2020年、ISBN 978-4-385-16248-5
  • ヤマザキマリ著『人類三千年の幸福論 ニコル・クーリッジ・ルマニエールとの対話』(集英社、2023年、ISBN 978-4087718195

脚注

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  1. ^ Rousmaniere, Nicole Coolidge, 1961-”. Web NDL Authorities (国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス). 2022年10月18日閲覧。
  2. ^ a b c ニコル・クーリッジ ルマーニエール」『日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」』https://kotobank.jp/word/%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B8%20%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%ABコトバンクより2022年10月18日閲覧 
  3. ^ マンガ、アート、アーカイブを語る(1)”. 集英社マンガアートヘリテージ (2021年5月11日). 2022年10月18日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m ニコール・クーリッジ・ルマニエール|審査員|国際陶磁器展美濃”. 国際陶磁器フェスティバル美濃. 2022年10月18日閲覧。
  5. ^ ニコル クーリジ ルーマニエール客員教授”. 東京大学大学院人文社会系研究科 文化資源学研究室. 2022年10月18日閲覧。
  6. ^ a b c d 大英博物館「マンガ展」 キュレーター、ニコル・クーリッジ・ルマニエールさん”. 英国ニュースダイジェスト (2019年5月2日). 2022年10月18日閲覧。
  7. ^ 知財ぷりずむ 2015年11月 No.158”. 経済産業調査会. p. 2. 2022年10月18日閲覧。
  8. ^ マンガ愛は、海を越える。大英博物館のマンガ展を仕掛けたキュレーターの思い”. T: The New York Times Style Magazine: Japan. 集英社 (2019年6月5日). 2022年10月18日閲覧。
  9. ^ 大英博物館はなぜ「マンガ展」を開催したのか? キュレーターが語るその意義”. 美術手帖 (2019年8月18日). 2022年10月18日閲覧。
  10. ^ すばる 2022年5月号”. すばる. 集英社. 2023年10月22日閲覧。
  11. ^ 『人類三千年の幸福論 ニコル・クーリッジ・ルマニエールとの対話』刊行記念 ヤマザキマリ×ニコル・クーリッジ・ルマニエール「老いの神髄は『良質の業(カルマ)』にあり」”. 集英社 文芸ステーション. 集英社. 2023年10月22日閲覧。
  12. ^ 過去の受賞者(年代別) | 伝統文化ポーラ賞 | 顕彰と助成”. 公益財団法人ポーラ伝統文化振興財団. 2022年10月18日閲覧。
  13. ^ 平成23年度外務大臣表彰受賞者リスト(個人)”. 外務省. 2022年10月18日閲覧。
  14. ^ 日本翻訳家協会賞”. NPO法人 日本翻訳家協会. 2022年10月18日閲覧。
  15. ^ 第10回 国際陶磁器展美濃”. 国際陶磁器フェスティバル美濃. 2022年10月18日閲覧。
  16. ^ 第64回日本伝統工芸展”. 公益社団法人日本工芸会. 2022年10月18日閲覧。
  17. ^ 大英博物館で国外最大規模のマンガ展、「ゴールデンカムイ」ほか約70タイトル”. コミックナタリー (2019年4月25日). 2022年10月18日閲覧。

外部リンク

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