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スコット・ハーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スコット・ハーン
Scott Hahn
Scott Hahn
生誕 1957年10月28日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身校 マーケット大学
職業 カトリック神学者
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スコット・ハーン(Scott Hahn、1957年10月28日 - )は、アメリカ合衆国カトリック神学者。元々は長老教会牧師を務めていた[1]が、1986年にカトリックへ改宗する。カトリック教会の組織であるオプス・デイ属人区のメンバーである[2]

略歴

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1957年10月28日、スコット・ハーンは、プロテスタント(長老教会)家庭の3人の子供の末の子として生まれた[3]1979年、グローブ・シティ・カレッジ卒業。神学、哲学の学位を優等の成績で取得。同年8月18日、キンバリ・カークと結婚する。ゴードン・コンウェル神学校在学中、「避妊」問題がきっかけとなり[注釈 1]「契約」についての研究を始める。そして、カトリックの教義が聖書にもとづいていることが分かる[4]1982年にゴードン・コンウェル神学校を首席で卒業し、教皇庁認定神学修士号を取得。その後、キリスト教系高校や神学校、大学に勤める[5]

1986年、ウィスコンシン州ミルウォーキーの聖ベルナルド教会で復活徹夜祭にカトリックへ改宗[6][注釈 2]1989年に「カトリック・アンサーズ」が開催するセミナーで「プロテスタントの牧師がカトリックになる」という題で講話を行う。この講話の録音テープはアメリカ国内のカトリックの指導者たちやグループへ送られた。この講話のテープがきっかけとなり、カトリック専門のテレビ局「EWTN英語版」の「マザー・アンジェリカ・ライブ」にゲスト出演をする。1990年フランシスカン大学ストゥーベンヴィル校英語版教授になる[7]1992年、義父で長老教会の牧師、「R・A・A・P」(ポルノ反対宗教同盟)の創立者であるジェリー・カーク[8]に同行し、バチカンで当時の教皇ヨハネ・パウロ2世に謁見[9][10]1995年にカトリック大学のマーケット大学英語版で神学の博士号を取得した[11]2001年聖書神学研究機関のセント・ポール・センターを創設、会長に就任[12]2014年、シカゴのムンデレイン神学校の聖書神学の客員教授に就任した[5]

スコットと妻のキンバリーの間には、6人の子供と18人の孫がいる[13]。息子のエレミアは、2021年5月21日にカトリックの司祭に叙階された[14]

著作

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  • Rome Sweet Home (co-written with Kimberly Hahn), Ignatius Press, 1993. ISBN 0-89870-478-2
  • Catholic for a Reason (with Leon Suprenant, editor), Emmaus Road Publishing, 1998. ISBN 0-9663223-0-4
  • A Father Who Keeps His Promises, Servant Publications, 1998. ISBN 0-89283-829-9
  • The Lamb's Supper: The Mass as Heaven on Earth, Doubleday, 1999. ISBN 0-385-49659-1
  • Hail, Holy Queen: The Mother of God in the Word of God, Doubleday, 2001. ISBN 0-385-50168-4
  • First Comes Love: Finding Your Family in the Church and the Trinity, Doubleday, 2002. ISBN 0-385-49662-1
  • Lord Have Mercy: The Healing Power of Confession, Doubleday, 2003. ISBN 0-385-50170-6
  • Swear to God: The Promise and Power of the Sacraments, Doubleday, 2004. ISBN 0-385-50931-6
  • Letter and Spirit: From Written Text to Living Word in the Liturgy, Doubleday, 2005. ISBN 0-385-50933-2
  • Ordinary Work, Extraordinary Grace, Doubleday, 2006. ISBN 978-0-385-51924-3
  • Reasons to Believe: How to Understand, Explain, and Defend the Catholic Faith, Doubleday, 2007. ISBN 978-0-385-50935-0
  • Answering the New Atheism: Dismantling Dawkins's Case Against God, (with Benjamin Wiker), Emmaus Road Publishing, 2008. ISBN 978-1-931018-48-7
  • Kinship by Covenant: A Canonical Approach to the Fulfillment of God's Saving Promises, Yale University Press, 2009. ISBN 978-0-300-14097-2
  • Signs of Life: 40 Catholic Customs and Their Biblical Roots, Image, 2009. ISBN 978-0-385519496
  • Many Are Called: Rediscovering the Glory of the Priesthood, Image, 2010. ISBN 978-0-307590770
  • Politicizing the Bible: The Roots of Historical Criticism and the Secularization of Scripture 1300-1700 (co-written with Benjamin Wiker), The Crossroad Publishing Company, 2013. ISBN 978-0824599034.
  • Consuming the Word: The New Testament and The Eucharist in the Early Church, Image, 2013. ISBN 978-0307590817
  • Evangelizing Catholics: A Mission Manual for the New Evangelization, Our Sunday Visitor, 2014. ISBN 978-1612787732
  • Angels and Saints: A Biblical Friendship with God's Holy Ones, Image, 2014. ISBN 978-0307590794
  • Joy to the World: How Christ's Coming Changed Everything and Still Does, Image, 2014. ISBN 978-0804141123
  • The Creed: Professing the Faith Through the Ages, Emmaus Road Publishing, 2016. ISBN 978-1941447772

Books in Spanish:

日本語訳著作

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  • 『ローマ・スイート・ホーム―なぜ私たちはカトリックになったのか』(キンバリ・ハーン共著)木鎌安雄訳 ドン・ボスコ社 2004.9.8
  • 『子羊の晩餐 -ミサは地上の天国』 川崎重行訳、新田壮一郎監修 エンデルレ書店 2008.7.8
  • 『オプス・デイとの出会い:私の霊的な旅』 岡島真理子訳 エンデルレ書店 2010.10

脚注

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注釈

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  1. ^ 同神学校の学生でもあったキンバリが、キリスト教倫理学を履修しグループ研究のテーマに「避妊」問題を選んだことがきっかけ。
  2. ^ 洗礼名は聖フランシスコ・サレジオ。キンバリは、1990年にイリノイ州ジョリエットの聖パトリック教会で復活徹夜祭に転籍。洗礼名は聖エリザベス・アン・シートン

出典

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参考文献

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  • スコット・ハーン、キンバリ・ハーン 著、木鎌安雄 訳『ローマ・スイート・ホーム―なぜ私たちはカトリックになったのか』ドン・ボスコ社、2004年9月8日。ISBN 4-88626-378-X 

外部リンク

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