グアイエン

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グアイエン
Guaiene

α-Guaiene

β-Guaiene
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δ-Guaiene
識別情報
CAS登録番号 3691-12-1 (α) ×, 88-84-6 (β) チェック, 3691-11-0 (δ) チェック
PubChem 5317844 (α)15560252 (β)94275 (δ)
ChemSpider 4476575 (α) ×
16736689 (β) ×
85080 (δ) ×
特性
化学式 C15H24
モル質量 204.35 g mol−1
外観 無色の液体
沸点

α: 281-282 °C[1]
α: 78-79 °C (@ 2.5 Torr)[2]
β: 281 °C[3]

への溶解度 不溶[4]
有機溶媒への溶解度 アルコール、油類に可溶[4]
危険性
引火点 113℃[5]
半数致死量 LD50 >5g/Kg(ラット、経口)[4]
関連する物質
関連する異性体 C15H24
関連物質 グアイオール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

グアイエン: Guaienes)は、化学式C15H24で表されるセスキテルペンの一種である。α体、β体、γ体、δ体の異性体が知られており、α体はグアヤックウッド油英語版パチョリ油などの精油から単離される[4]

用途[編集]

オークモス乳香ラベンダーラバンジンの精油との相性が良く、ウッディ系やオリエンタル系調合香料の変調剤として使用される。精油の分離で得られるが、グアイオールの脱水によっても製造することができる。市販品はα体を主成分とする混合体である[4]

脚注[編集]

  1. ^ Alpha-guaiene, The Good Scents Company
  2. ^ Takeda, Kenichi (1961). “Studies on sesquiterpenoids—III, Some derivatives of guaiol”. Tetrahedron 13 (4): 308–318. doi:10.1016/S0040-4020(01)92224-0. 
  3. ^ Won, Mi-Mi (2009). Analytica Chimica Acta. 631. pp. 54–61. 
  4. ^ a b c d e 合成香料 化学と商品知識』p.24
  5. ^ 危険物災害等情報支援システム

参考文献[編集]

  • 印藤元一『合成香料 化学と商品知識』化学工業日報社、2005年。ISBN 4-87326-460-X