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クロロファシノン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クロロファシノン
識別情報
CAS登録番号 3691-35-8 チェック
PubChem 19402
ChemSpider 18286 チェック
KEGG C18514 チェック
特性
化学式 C23H15ClO3
モル質量 374.82 g/mol
外観 白色結晶
融点

140℃

への溶解度 100mg/l(20℃)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロロファシノン: Chlorophacinone)は有機塩素化合物の一種。抗凝固作用を持ち、殺鼠剤として用いられる。

用途

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血液凝固因子の合成を阻害することにより、ネズミをはじめとする小型哺乳類に対する毒性を有する。殺鼠剤としてフランスのローヌ・プーラン社が開発し、日本では1973年3月31日に農薬登録を受けた。「ネズコ」の商品名で販売され、農地や林地などで野ネズミに対する毒餌として仕掛けられる[1]

安全性

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日本の毒物及び劇物取締法では0.025%以下の製剤を除き劇物に分類される。半数致死量(LD50)はラットへの経口投与で20.5mg/kg、ウサギへの経皮投与で200mg/kg以上[2]。摂取すると腸管出血などの症状を生じる。

関連項目

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脚注

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  1. ^ 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044 
  2. ^ 製品安全データシート(安全衛生情報センター)

外部リンク

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