アストライズ長崎

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アストライズ長崎(アストライズながさき、: Astrais Nagasaki)は、かつてbjリーグ参入を予定していたバスケットボールチームである。長崎県大村市を本拠地とし、2015-16シーズンよりbjリーグに参入する予定であったが、2015年3月に断念した。

概要[編集]

スポーツによる活性化を志向した大村市が中心となってチームの誘致を行い[1]、2014年9月にbjリーグが参入を許可した[2]。運営会社として長崎スポーツタウンマネジメント株式会社が設立され、代表取締役にアソウ・ヒューマニーセンターの元取締役で、リーフラス出身の桃原祥文、ゼネラルマネージャーには車いすバスケットボール選手の堀江航が就任した[1]。参入決定の記者会見ではチームの運営とともに、スポーツ教室を通した市民の健康増進や、隣県のライジング福岡と連携した活動を行うことが発表された[1]

その後チームはスポンサー集めに取り組みシーズン開幕に備えていたが[3]、その後bjリーグとNBLが統合し2016年10月の開幕に向けて動き出したことで、参入の是非を再度検討することになる。3部制となる新リーグ(JPBL、のちのB.LEAGUE)の1部に加わるためには5000人を収容できる競技場を確保することが条件とされたが、球団がホームアリーナとして見込んでいたシーハットおおむら[4]はこの条件を満たしておらず、また新リーグではサラリーキャップの廃止が打ち出され、球団はこれにより当初1億5千万程度と見込まれていた運営資金が3倍近くになると試算した[5]

そのため球団は2015年3月、大村市へbjリーグ参入を断念することを伝え、球団の運営会社はスポーツ教室事業に専念することとなった[6]。bjリーグには代わりに下部リーグであるbjチャレンジリーグに参戦していた広島ライトニングが参入した。

チーム名の「アストライズ」は、ギリシア神話に正義の女神として伝えられるアストライアーと、「上昇」を意味する英単語"Rise"を組み合わせた造語であり、「明日に向けてトライする」という意味も込められている[1]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d “【アストライズ長崎】bjリーグ新規参入決定記者会見(2014.9.12/大村市役所にて)”. スポーツ文化新聞ola!. (2014年9月19日). オリジナルの2015年4月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150402133711/http://ola-football.com/pickup/2197.html 2015年3月10日閲覧。 
  2. ^ 長崎、2015-2016シーズン新規参入決定』(プレスリリース)bjリーグ、2014年9月12日http://bjleague.livedoor.biz/archives/51959799.html2015年3月10日閲覧 
  3. ^ “ふるさと回顧”. 長崎新聞. (2014年12月24日). http://www.nagasaki-np.co.jp/news/furusato/2014/12/24095701.shtml 2015年3月10日閲覧。 
  4. ^ “【アストライズ長崎】bjリーグ新規参入決定”. スポーツ文化新聞ola!. (2014年9月12日). http://ola-football.com/pickup/2107.html 2015年3月10日閲覧。 
  5. ^ “アストライズ長崎、bjリーグ参入断念”. 読売新聞. (2015年3月10日). https://web.archive.org/web/20150402220926/http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/local/nagasaki/20150310-OYS1T50010.html 2015年3月10日閲覧。 [リンク切れ]
  6. ^ “アストライズ長崎 bjリーグ参戦断念”. テレビ長崎. (2015年3月9日). http://www.ktn.co.jp/news/2015/03/%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%BA%E9%95%B7%E5%B4%8E-%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0%E5%8F%82%E6%88%A6%E6%96%AD%E5%BF%B5.php 2015年3月10日閲覧。 [リンク切れ]

関連項目[編集]

  • 長崎ヴェルカ - 2020年に設立された長崎県を本拠地とするバスケットボールチーム。

外部リンク[編集]