アウクスブルク仮信条協定

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アウクスブルク仮信条協定(Augsburger Interim)とは、1548年アウクスブルクの帝国議会で成立した信仰問題に関する協定。

解説[編集]

背景[編集]

16世紀前半よりドイツで宗教改革の動きが高まると、カトリックを奉じる神聖ローマ皇帝とプロテスタントを受け入れた諸侯の対立が深まった。

皇帝カール5世は、プロテスタント諸侯の同盟(シュマルカルデン同盟)をシュマルカルデン戦争で撃破したが、皇帝の専制的支配を懸念する帝国等族の反発が強まったことや、教皇パウルス3世トリエント公会議の進行を巡って対立していたことから、プロテスタント勢力との妥協を余儀なくされた。

そのため、1548年5月にアウクスブルクの帝国議会で仮信条協定が成立した。

内容[編集]

内容はカトリック側に有利なもので、聖職者の妻帯と「俗人の杯」(二種聖餐)を暫定的にプロテスタントに認めたものの、信仰内容や礼拝はカトリック的であることが求められた。

パッサウ条約[編集]

この協定は、1552年に結ばれたパッサウ条約まで存続することになった。

関連項目[編集]

参考文献[編集]