XP-PEN

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

XP-PEN(エックスピーペン)は、ペンタブレット、液晶タブレットなどを開発・販売を行う企業。中国のHanvon Ugeeグループ(漢王友基集団)の子会社である。

ブランド名のXは「Infinite(無限的)」、Pは「Possibility(可能)」、Penは「Digital Pen(デジタルペン)」で、無限な可能性を秘めたデジタルペンという意味である。[1]

歴史[編集]

2005年、XP-PENは日本においてブランドが立ち上げられ、グラフィックタブレットの研究開発への取り組みを開始。日本においては、発足当初はピー・アクティブ株式会社が開発およびサポートを担当し、画材大手のデリーターが販売を担当する形式だった。日本国内のペンタブレットのシェアとしては、2006年時点でワコムに次ぐ2位となる2.6%のシェアを持ち、ワコム以外としては古くからあるメーカーである。しかし、当時の日本ではワコムが大きなシェアを持っていたため、ピー・アクティブ株式会社は2006年に廃業[2]。日本におけるXP-PENの営業を継承したシーグランド社も2007年に破産し、2007年8月よりピーアクティブ社が日本でサポートを再開(実際は台湾P-Active社による日本語のサポート)するなど、展開は厳しかった。日本では、2010年代前半頃まではデリーターのブランドを冠した「DELETER XP-PEN」として販売されており、OEM版の「デリペン」の名称で、同社の開発するCGソフトであるコミックワークスおよびCGillustの体験版とのバンドル販売も行っていた。2000年代後半における漫画制作ソフトとしてセルシスComicStudioと並ぶ支持があったコミックワークスの推奨タブレットであった。

2006年、当時の台湾においては、「日本で開発された」と言うことを売りにして、DELETER CG-illustやPixiaなどの日本のイラストソフトをバンドルして、台湾の同人誌界にアピールしていた[3]。なお、日本ピー・アクティブ株式会社が開発し、ピー・アクティブ社およびデリーター社の台湾総代理店である台湾YUTRON社(昱忠企業)が台湾における販売を担当するという形式であったが、実際はピー・アクティブ社とYUTRON社の実態は同一で、ピー・アクティブ社の親会社である台湾YUTRON社が開発および生産を担当していた[4]

2008年、YUTRONの一ブランドから独立し、YUTRONの子会社として台湾P-Active社が創設された。2010年頃までは台湾、日本、韓国、インドネシア、香港、などの極東アジア圏でのみ販売されていたが、2013年にカリフォルニアに北米支社を設立し、北米およびヨーロッパ市場に進出。

2014年にP-Active社のXP-PENの公式ホームページの更新がストップしており、2015年頃に中国Ugee(友基科技)の傘下となったもよう。Ugeeは元々は1998年に中国広州にて設立された、台湾友碁科技(UC-Logic)の大陸における総代理店(ライセンシー)で、UC-Logicより特許権を供与されて大陸でUgeeブランドのペンタブレットを販売する一方で、2012年には中国の競合であるHUION(絵王)を特許侵害で訴えるなどしていた[5]。UC-Logicは2011年に「電磁共鳴方式」の電池不要ペンの開発に成功し(ワコムの「電磁誘導方式」とは違うので、ワコムの特許に抵触しない)、2013年より「Artisul」のブランドで展開を始めたが、一方でUgeeはXP-PENを買収し、「XP-PEN」の技術とブランドを手に入れた。

2015年、深圳事務所を設立して中国市場にも進出し、ブランドを一新し、新たなロゴを定める。なお同年、公式サイトの言語設定が台湾繁体字(twドメイン)から簡体字(cnドメイン)に代わっている。

2016年よりUgeeが中国本土向けのサブブランド、XP-PENが中国国外向けのサブブランドと位置付けられるようになった[6]

2017年には日本連絡事務所を立ち上げ、日本市場に本格進出した[7]。日本では、Amazon.co.jp楽天自社ECサイト などのオンラインチャネルで販売を行っている。2018年にはコミックマーケット(C95)に初出展。

2018年にXP-PENも電磁誘導方式による電池不要ペンの開発に成功し、板タブ「DECO」および液タブ「Artist」のブランドで展開を開始する。

2017年、Ugeeが同業の中国Hanvon(漢王科技)との合併を決議し、2019年6月に両社は統合してHanvon Ugeeグループ(漢王友基集団)となった[8]。そのため、XP-PenはHanvon Ugeeグループのサブブランドとなった。漢王科技は1998年に設立された電子ブックリーダースタイラスペンなどのメーカーで、ペンタブレットも手掛けており、2000年代に和冠科技(中国ワコム、中国のペンタブ最大手)と訴訟合戦を繰り広げて和解まで持ち込んだこともある[9][10]

2019年6月の時点で、XP-PENの開発はカリフォルニアの北米支社で行われていたとのことだが、3社の統合に伴って製品のラインも統一されており、Hanvon UgeeグループのサブブランドとしてUgeeブランドとXP-PENブランドが存続しているものの、名前とロゴが違うだけで同一の製品となっている(XP-PENの開発ラインが残った)。

2020年、東南アジア、南アメリカ、アフリカ市場に進出[11]

2020年現在、XP-PENがペンタブレット業界では日本国内2位のシェアを占める[12]

製品[編集]

Hanvon Ugeeは、EMR電磁誘導式圧力分布センサー、アクティブスタイラス、ドットマトリクスBluetooth無線通信など中国国内で申請された特許技術を用いて、ペンタブレット、液晶タブレット、スタイラスペンとスマートパッドを開発した[13]、サブブランドとしてXP-PENは下記の製品を販売している。[14]

Artist 15.6 Pro 液晶タブレット

Deco Pro シリーズ ペンタブレット

Deco シリーズ ペンタブレット

Star シリーズ ペンタブレット

Artist シリーズ 液晶タブレット

Innovator シリーズ 液晶タブレット

ドライバー[編集]

XP-Penは、Windows10/8/7、Mac OS 10.10以降、Ubuntu、Centos、Arch、Mint、Red Hat、Debian、manjaro、elementaryなど64ビットのベータ版ドライバーをサポート。(下記の表を参照)[15]

サポートするペンタブレット
Deco Pro S/M
Deco 01/02/03
Star G430/G640/G430S/G960S
Artist 12/12PRO/13.3PRO/15.6/15.6PRO/22E/22R/24PRO
Innovator 16

外部リンク[編集]

脚注[編集]