Wikipedia:調停

調停(英:Mediation)はウィキペディアの論争の解決プロセスの一部です。調停の最中は、当事者間の記事の内容についての論争は、その問題に無関係な第三者(=調停者)の参加を必要とします。調停者の役割は、論争のある部分について合意形成に至るよう議論を導くことです。

定義[編集]

調停には次のような特徴があります。

  • 当事者はいつでも、調停に自主的に参加したり、逆に調停から降りたりすることができます。
  • 調停者の役割は合意形成を手助けすることにあり、論争を裁定したり拘束力のある決定を下したりすることにはありません。
  • 調停者は論争そのものとすべての当事者との関係において中立な第三者です。
  • 当事者の一方の立場が明らかに不条理であったり、極端であったり、偏っているような場合には、調停者はウィキペディアの一体性をゆるがせにしてまで論争を解決することは求められません。

調停の基本的な目的は、記事の内容についての善意の不一致を解決することを手助けすることによって、ウィキペディアの利用者が一緒に楽しくウィキペディアに貢献できるよう手助けすることにあります。調停は反対のための反対をする当事者や、妥協するつもりのない当事者に対してはふさわしくありません。調停では論争の当事者の間に相互親善を図る必要はありませんが、相手に対して寛容と敬意をもっともってもらうようにすることは重要な目的です。

調停者[編集]

調停者はそれぞれ、自分が呼び出された論争を調停するにあたり、自分のやり方を用いる自由が保障されています。調停者の役割は裁定者のそれとは異なります。調停者は自主的な対話を促進させる立場にある人々ですが、裁定者は証拠を聴聞し拘束力のある決定を下します(利用者に対し制裁を下すこともできます)。

ウィキペディアの調停者は、論争を解決するよう導くために、調停者自身の判断においてウィキペディアにとって最良と思われる解決案を提示することが認められ、また奨励されています。当事者の一方の立場が、不条理であったり、極端であったり、偏っているような場合には、調停者はウィキペディアの一体性をゆるがせにしてまで論争を解決することは求められません。

非公式な調停を行う調停者となるのに必要なのは、その利用者が合意形成を促進する能力があり(明らかに無能な利用者や、ひどく経験の乏しい利用者はふさわしくありません)、その論争について先入観を持っていない(その件の当事者や、当事者あるいはその記事の主題についていくらか先入観があるような利用者はふさわしくありません)ということだけです。