関東・東北の真宗移民では、近世後期、主に北陸地方の農民が北関東の下野・常陸・下総および陸奥国の相双地方へと移住した現象について述べる。北関東・東北の農村の荒廃と北陸農民の篤い浄土真宗の信仰を背景とし、当該地域の真宗寺院が移民に主導的役割を果たしたことが特徴である……