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回収された事故機の垂直尾翼

アメリカン航空587便墜落事故は、2001年11月12日アメリカン航空エアバスA300-600型機がジョン・F・ケネディ国際空港を離陸直後に墜落した航空事故である。上昇中に前方を飛行するボーイング747後方乱気流に遭遇した際に副操縦士方向舵を過剰に操作したことで、垂直尾翼に設計時の想定を超える空気力荷重がかかり、胴体との接合部が破壊され尾翼が分離した。操縦不能に陥った事故機は住宅地に墜落し、爆発炎上した。搭乗者260人全員と、地上で巻き込まれた5人が死亡した。事故調査の結果、副操縦士の不要で過剰な操作が事故原因であり、それを引き起こした背景にはアメリカン航空が実施していた非現実的な訓練シナリオと、エアバスA300-600型機のペダルの軽い操作性があったことが明らかとなった。