OnePlus

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深圳市萬普拉斯科技有限公司
OnePlus Technology (Shenzhen) Co., Ltd.
種類 子会社
略称 OnePlus、一加
本社所在地 中華人民共和国の旗 中国
広東省深圳市福田区
設立 中華人民共和国の旗 中国広東省深圳市
2013年12月16日 (10年前) (2013-12-16)
業種 電気機器
事業内容 スマートフォン
イヤホン
モバイルバッテリー
スマートウォッチ
代表者 ピート・ラウCEO
売上高 増加19億US$(2019年)
従業員数 2700人以上(2019年)
所有者 OPPO
関係する人物 ピート・ラウ共同創業者
カール・ペイ(共同創業者)
外部リンク oneplus.com ウィキデータを編集
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OnePlusワンプラス、中:万普拉斯 wànpǔlásī 、通称:一加 yījiā )は、中国広東省に本社を置く、OPPO傘下のスマートフォンメーカーである。

2013年12月16日に、OPPO元副社長であるピート・ラウ(Pete Lau)とカール・ペイ(Carl Pei)によって設立された[1]。 企業スローガンは「Never Settle[2]

概要[編集]

OnePlusスマートフォンのOSは、中国国外向けのOxygenOS版と中国国内向けのH2OS(HydrogenOS)版の2つのエディションがあった。HydrogenOSはOxygenOSのカスタマイズ版で、日本語とGoogle社のサービスが使えなかった(中国語と中国のサービスしか使えない)。2016年リリースのOneplus 3までは、カスタムROM「CyanogenMod」のOnePlus専用版がCyanogen社より提供されており、CyanogenMod版はカスタマイズ性と自由度が高く、比較的人気のエディションだったが、2016年に開発を終了した。

2014年にOnePlusブランドが発足した当初、OnePlusのスマホは招待制というシステムが導入されており、この特別な招待状を入手しなければOnePlus端末を購入する権利が得られなかった。このように入手が極めて難しい、という希少価値を演出し、OPPOブランドとは区別されていた。2016年発売のOnePlus 3以降では招待制を廃止して普通に販売されるようになり、OPPOブランドとの差異は曖昧になっている。

OPPOとOnePlusは同一の工場(広東省東莞市内にある歩歩高のFAB)で生産されているため、OnePlusの生産台数の増加により、OPPOの生産台数にまで影響を及ぼすようになった。そのため、OPPO(欧珀)とOnePlus(一加)を統括するOujia(欧加)ホールディングスが2015年に発足し、OnePlusはOPPOと同等のブランドと位置付けられた。

欧加グループにおいて、OPPOブランドやRealmeブランドが主に新興国などの廉価スマホ市場で人気があるのに対し、OnePlusは2010年代後半以降にアメリカやヨーロッパなどのプレミアムスマホ市場に食い込むことで、欧加グループの世界シェア拡大に貢献している。各国におけるOnePlusの市場シェアはごくわずかだが、プレミアムスマホ部門だけを見た場合は一定のシェアを持つ。特にアメリカ市場では、OPPO本体はもとよりVIVOやシャオミといったライバルも進出できていない中で奮闘している。2020年にはコスパ重視のミドルハイスマホ「OnePlus Nord」を発表し、OPPOとしてではなくOnePlusとしてシェアを取りに行く方針に転換したこともあり、2021年にはLG(世界シェアはごくわずかだが、アメリカスマホ市場3位)がスマホから撤退した穴を埋める形でシェアを急拡大。アメリカにおけるOnePlusの市場シェアは、2020年までは0%だったのが、2021年第3半期には3%に達し、アメリカスマホ市場5位となった。

2020年頃よりハイエンド機種の強化を始めたOPPOと製品が競合するようになったため、2021年にOPPO本体と開発ラインが統合された。これにより、中国国内では2021年に発売された「OnePlus 9」をもって、HydrogenOSを廃止してOPPOのColorOSに切り替わった。グローバル版でも、OxygenOSとColorOSを統合した新OSに切り替えることが2021年9月に発表され[3]、2022年リリースの「OnePlus 10」より新OSが搭載される予定だったが、不評だったため、あくまでコードレベルでの統合にとどまりOS自体の統合はしないことを2022年3月に発表。OnePlus 10は従来通りOxygenOSを搭載して出荷された。

スマートフォン[編集]

OnePlusの代表的なスマホOnePlus 9 Pro

RAMとストレージについては、いずれも最上位構成のものを記載している。

Snapdragon 801・RAM 3GB・ストレージ 64GB
OnePlusの初スマホ、当時は招待制でのみ購入できた。
Snapdragon 810・RAM 4GB・ストレージ 64GB
順当な進化の2代目。USB-Cに変更された。
Snapdragon 801・RAM 3GB・ストレージ 16GB
2代目の廉価版モデルであり、ストレージ 64GBの構成はない。
Snapdragon 820・RAM 6GB・ストレージ 64GB
このモデルから、招待制は廃止された。
Snapdragon 821・RAM 6GB・ストレージ 128GB
Snapdragon 835・RAM 6GB・ストレージ 128GB
Snapdragon 835・RAM 8GB・ストレージ 128GB
Snapdragon 845・RAM 8GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 845・RAM 8GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 855・RAM 8GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 855・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 855 Plus・RAM 8GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 855 Plus・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 865・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 865・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 865・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 888・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 888・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 870・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 888・RAM 12GB・ストレージ 256GB
Snapdragon 8 Gen 1・RAM 12GB・ストレージ 512GB
  • OnePlus 10R
Dimensity 8100 Max・RAM 12GB・ストレージ 512GB
  • OnePlus 10T
Snapdragon 8+ Gen 1・RAM 16GB・ストレージ 512GB
  • OnePlus 11
Snapdragon 8 Gen 2・RAM 16GB・ストレージ 512GB
  • OnePlus 11R
Snapdragon 8+ Gen 1・RAM 16GB・ストレージ 256GB

Nordシリーズ[編集]

  • OnePlus Nord

Snapdragon 765G・RAM 12GB・ストレージ 256GB

  • OnePlus Nord N100

Snapdragon 460・RAM 4GB・ストレージ 64GB

  • OnePlus Nord N10

Snapdragon 690・RAM 6GB・ストレージ 128GB

  • OnePlus Nord CE

Snapdragon 750G・RAM 12GB・ 256GB

  • OnePlus Nord N200

Snapdragon 480・RAM 4GB・ストレージ 64GB

  • OnePlus Nord N20 SE

Helio G35・RAM 4GB・ストレージ 128GB

  • OnePlus Nord 2

Dimensity 1200・RAM 12GB・ストレージ 256GB

  • OnePlus Nord CE 2

Dimensity 900・RAM 8GB・ストレージ 128GB

  • OnePlus Nord CE 2 Lite

Snapdragon 695・RAM 8GB・ストレージ 128GB

  • OnePlus Nord 2T

Dimensity 1300・RAM 12GB・ストレージ 256GB

  • OnePlus Nord CE 3 Lite

Snapdragon 695・RAM 8GB・ストレージ 256GB

  • OnePlus Nord N30

Snapdragon 695・RAM 8GB・ストレージ 256GB

  • OnePlus Nord N300

Dimensity 810・RAM 4GB・ストレージ 64GB

Aceシリーズ[編集]

  • OnePlus Ace
Dimensity 8100 Max・RAM 12GB・ストレージ 512GB
OnePlus 10Rの中国版の名称であり、ハードウェアは同じ。
  • OnePlus Ace Racing Edition
Dimensity 8100 Max・RAM 12GB・ストレージ256GB
OnePlus Aceから一部仕様を削り、コストダウンした廉価版。
  • OnePlus Ace Pro
Snapdragon 8+ Gen 1・RAM 16GB・ストレージ 512GB
OnePlus 10Tの中国版の名前であり、ハードウェアは同じ。
  • OnePlus Ace 2
Snapdragon 8+ Gen 1・RAM 16GB・ストレージ 512GB
OnePlus 11Rの中国版の名前であり、ハードウェアは同じ。
  • OnePlus Ace 2V
Dimensity 9000・RAM 16GB・ストレージ1TB
中国市場向けに発表されたOnePlus Ace2の廉価版。

コラボレーション[編集]

OnePlusは過去に原神と複数回コラボ製品を販売しており、今後も提携を継続すると発表している。

なお、全ての製品にゲーム内で使用可能なギフトコードが付属しているが、天空島・世界樹サーバーでしか使用できない(中国国外では実質的に利用不可である)。

OnePlus 9RT[編集]

スクロースとの合作であり、初めてのコラボ。青緑のカラーの通常版パッケージに加えて、いくつかの限定品が付属した。外箱はペーパークラフトのような構造になっており、開封時に立体でキャラクターが出てくるようになっている。

付属品は以下の通りである。

  • OnePlus 9RT 青空結界色 BOX
    限定柄のパッケージから出すと通常版の赤い箱が出てくる。通常の付属ケースとSuperVOOC 65W充電器を含む。
  • 風元素をあしらった冷却ファン
  • スクロースがOnePlus 9RTとともに描かれたのB4サイズのポスター
  • スクロースが描かれたOnePlus 9RT用スマホケース
  • スクロースが描かれた缶バッジ

OnePlus Ace Pro[編集]

胡桃との合作であり、作り込みが上昇している。9RTとは異なり、端末の背面パネルが変更され専用の外観となっているなど、通常版の面影が全く無いパッケージとなっている。

付属品は以下の通りである。

  • OnePlus Ace Pro コラボ限定色
    スマートフォン本体のみ。
  • 胡桃が描かれたSuperVOOC 160W充電器
  • 胡桃が描かれたアクリルスタンド
  • 胡桃が描かれた変形B5サイズのポスター
  • 炎元素をあしらったOnePlus Ace Pro用スマホケース
  • ゲーム内でのモチーフ武器「胡麻の杖」をあしらったSIMトレー取り出し用ピン

OnePlus Ace 2[編集]

香菱との合作であり、今回はスペック強化や最適化が目玉となった。筐体は赤系色であるがキャラクターが描かれたりはしておらず、OnePlus初のレザー素材となった。 RAMが18GBに増強されている。


OnePlus Ace 2 Pro[編集]

パイモンとの合作であり、限定の背面を装備したデザインとなっている。付属品のデザインも変更されている。 通常版とスペック上の差異はない。

脚注[編集]

  1. ^ OnePlus: setting its sights on changing the world with affordable smartphones”. The Guardian (2015年7月10日). 2021年6月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年7月13日閲覧。
  2. ^ About OnePlus (NEVER SETTLE)”. 2023年2月19日閲覧。
  3. ^ OnePlus、OPPOとモバイルOSを統合--2022年主力スマートフォンに搭載へ - CNET Japan

関連項目[編集]

外部リンク[編集]