チャート (岩石)

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チャート
角岩
堆積岩
チャート
構成物
石英
プロジェクト:地球科学Portal:地球科学
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チャート: chert)あるいは角岩(かくがん)は、堆積岩の一種。主成分は二酸化ケイ素(SiO2石英)で、この成分を持つ放散虫海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底堆積してできた岩石(無生物起源のものがあるという説もある)。断面をルーペで見ると放散虫の殻が点状に見えるものもある。非常に硬い岩石で、層状をなすことが多い。釘などで擦ってもほとんど傷がつかない。

チャートには赤色、緑色、淡緑灰色、淡青灰色、灰色、黒色など様々な色のものがある。暖色系のものは、酸化鉄鉱物に起因し、暗色系のものは硫化鉄炭素化合物に起因する。緑色のものは、緑色の粘土鉱物を含むためである。これらは、堆積した環境によって変わると考えられている。

和名について

かつて「角岩」(かくがん、: hornstone)と呼ばれたこともあるが、この語は定義によって示す岩石が異なるので、現在では使われない。また、「珪岩」と呼ばれたこともあるが、現在では熱変成した珪質岩を指している。

参考文献

  • 都城秋穂久城育夫『岩石学II - 岩石の性質と分類』共立出版〈共立全書〉、1975年。ISBN 4-320-00205-9 
  • 黒田吉益諏訪兼位『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』共立出版、1983年。ISBN 4-320-04578-5 
  • 豊遙秋青木正博『検索入門 鉱物・岩石』保育社、1996年。ISBN 4-586-31040-5 

関連項目

外部リンク