オーダー (物理学)
オーダー(order)とは物理学や工学などでしばしば用いられる語で、10や100あるいは0.1や0.001など、桁数(10のべき乗)のことを意味する。物理学や工学系の現場では、最初から細かな計算を行うよりもまず、およそどの程度の大きさなのかを予測したり議論することがしばしばあり、その際に使われる。「スケール」ということもある。
単位の違い(長さならmm, m, km、質量ならmg, g, kg)を指すこともあり、この場合はおよそ1000倍の違いがあることを「オーダーが違う」と表現する。
イギリス英語でin the order of...またはof the order of...に相当するため、その「order」の部分のみを和製英語(カタカナ)として使用しているものであり、アメリカ英語ではaboutに相当する。
例
- 「10のオーダーである」→「2桁(10~99)の数字で表される程度の数である」という意味。
- 「10の6乗のオーダーである」→「百万~千万程度の数である」という意味。
- 「10のマイナス9乗オーダーの精度がある」→「測定値の精度が十億分の一~百億分の一程度である」という意味。
- この場合は、単に「10のマイナス9乗の精度がある」と言うことが多い。
- 「オーダーが合っている」→「議論している数値の桁数が、別途に測定・予測・議論された数値の桁数と同じである(ズレが10倍未満)」という意味。
- 「1mmオーダーである」(又は「ミリメートルオーダーである」)→「数mm(1~9mm)単位で表される程度の大きさである」という意味。