窮理
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窮理(きゅうり)は、「理をきわめる」(理を探究する・追究する・研究する)を意味する漢語。「窮」は「究」と同義。『易経』説卦伝の一節「窮理盡性以至於命」に由来する。
- 朱子学の用語。→格物窮理
- 江戸時代後期から幕末・明治初期に使われた言葉[1]。窮理学ともいう。西洋由来の自然学全般(洋学・自然科学・自然哲学)、特に現代でいう「物理学」(英語: physics)を指す。明治初期には、窮理を謳った書物(窮理書)が多数刊行され、当時の流行語になった(窮理熱)[2]。窮理書の内容は、基本的には「空気」「水」などの身近な物について解説する科学啓蒙的な内容である。
関連項目
脚注
- ^ 大久保健晴「「窮理」から社会科学へ」、日本思想史事典編集委員会編『日本思想史事典』丸善出版、2020年。522f頁。ISBN 978-4-621-30458-7
- ^ 秋田摩紀「窮理学の流行をめぐる磁場――福澤諭吉と戯作者たちの啓蒙時代――」『日本思想史学』第35巻、日本思想史学会、2003年。
- ^ 菊池俊彦・小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)『窮理通』 - コトバンク