ボツリオコッカス・ブラウニー
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ボツリオコッカス ・ブラウニー | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Botryococcus braunii Kützing | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ボツリオコッカス・ブラウニー | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
(学名に同じ) |
ボツリオコッカス・ブラウニー(学名:Botryococcus braunii )は、光合成によって炭化水素(ボトリオコッセン)を生成することで注目される緑藻の1種(※ボツリオコッカス属3種中の1種)。まだよく分かっていないことも多く、分類についても研究者によって諸説ある。
開発・実用化
2015年6月8日、神戸大学・株式会社IHI・ちとせ研究所の3法人が共同で鹿児島県鹿児島市七ツ島の屋外大規模培養設備において「高速増殖型ボツリオコッカス」の1,500平方メートル規模での野外大規模培養に成功したと発表[1][2]。
2017年11月6日、IHIと神戸大学、NEDOがタイに10,000平方メートル規模のプラントを開設し、育てたボツリオコッカス・ブラウニーから油を抽出し、航空燃料を作る実験を実施すると発表[2][3][4]。
2018年12月3日、IHIと昭和シェル石油が藻類由来バイオジェット燃料供給体制構築を目的とした検討を開始したと発表[5][6]。IHIと昭和シェル石油は国際規格ASTMの適合確認や藻類由来のバイオジェット燃料の製造から出荷、航空機への給油体制の構築に至るまでの課題と対策を検証する[5][6]。
2020年6月28日、IHIとNEDOはボツリオコッカスから航空機向けバイオ燃料を生産する技術が、航空用代替ジェット燃料(持続可能な航空燃料、航空バイオ燃料)に関する国際規格「ASTM D7566 Annex7」を取得したと発表した[7]。
注目される特性
- 生活排水などの汚れた水の中での棲息を比較的好む。
- 他のバイオエタノール(トウモロコシなど)と異なり、食用とされないので、食糧問題を避けることができる。現在、ボトリオコッカスが作り出す油は1ヘクタールあたり年間118トンと見積もられており、トウモロコシの0.2トン、アブラナ(菜種)の1.2トン、アブラヤシの6トンに比べ格段に多い[8]。
- 藻類であるため陸地で場所を取らず、森林破壊などの影響も少ないと考えられる。
脚注
- ^ 神戸大学公式サイト - 「高速増殖型ボツリオコッカス」の野外大規模培養に成功
- ^ a b “藻類でつくるジェット燃料、IHIがタイで実証へ”. smart japan. ITmedia (2017年11月9日). 2018年12月21日閲覧。
- ^ Corporation, I. H. I.. “NEDO「バイオジェット燃料生産技術開発事業」のパイロットスケール試験設備の整備をタイで着手|その他|2017年度|ニュース|株式会社IHI”. 株式会社IHI. 2018年12月21日閲覧。
- ^ “藻からジェット燃料を製造、IHIなどタイで試験設備”. 日本経済新聞 電子版. 日本経済新聞社 (2017年11月11日). 2018年12月21日閲覧。
- ^ a b “IHI:藻類由来バイオジェット燃料の商用化に向け、供給体制構築の検討を開始”. nifty news (2018年12月6日). 2018年12月21日閲覧。
- ^ a b “IHI、バイオジェット燃料供給体制 昭シェルと検討”. 日刊工業新聞電子版. 日刊工業新聞 (2018年12月4日). 2018年12月21日閲覧。
- ^ “NEDOとIHI、微細藻類のバイオジェット燃料で国際規格取得”. 環境ビジネスオンライン (2020年6月9日). 2020年12月10日閲覧。
- ^ “バイオ燃料:新潮流 環境破壊を教訓に”. 毎日新聞. (2009年2月2日). オリジナルの2009年7月20日時点におけるアーカイブ。 2009年9月5日閲覧。