スカウトの最初のキャンプ
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スカウトの最初のキャンプ(スカウトのさいしょのキャンプ、英語: The first Scout camp)とは、1907年8月初旬(7月29日から31日に集合、8月1日から8日まで野営)、ロバート・ベーデン=パウエル卿(以下B-P)と20名[1]の少年たちがブラウンシー島でボーイスカウトの実験のために行った8日間のキャンプのこと。
イギリス海峡に面したボーンマスの西側、プール湾 (Poole Harbour) 内に浮かぶブラウンシー島で行われた。現在、島にはこれを記念する石碑(スカウト・メモリアル・ストーン)が立っている。
B-Pが、この島に住居を持っていたチャールズ・バン・ラールト夫妻から招待を受けたことをきっかけにして、自然が豊富で余人に邪魔されず、ロンドンからのアクセスが比較的容易なこの島でボーイスカウトの実験を行うこととした。
参加した少年たちは、イートン校やハーロウ校などの有名パブリック・スクールからは中産階級の子弟が、ボーンマスやプール地域からは労働者階級の子弟が招かれた。
このキャンプに参加した"スカウト"
4班21名[2]。各班(パトロール)にはひとりの班長(パトロールリーダー)が任命され、彼を含め5-6名がひとつの班を形成する。
「ベーデン-パウエル:英雄の2つの生涯」での記録
- シギ 班(Curlews):
- マスグレイブ・C・ロートン(Musgrave(Bob) C. Wroughton) :パトロールリーダー
- セドリック・I・カーティス(Cedric I. Curteis)
- ジョン・マイケル・エヴァンズ-ロム(John Michael Evans-Lombe)
- パーシー・アーサー・メドウェイ(Percy Arthur Medway)
- レジナルド・ウォルター・ジャイルズ(Reginald Walter Giles)
- サイモン・ロドニー(Simon Rodney)
- カラス班(Ravens):
- トーマス・ブライアン・エクトン・エヴァンズ-ロム(Thoamas Brain Achton Evans-Lombe) :パトロールリーダー
- アーサー・プリマー(Arthur Primmer)
- アルバート・ブランドフェード(Albert Blandford)
- ジェイムズ・H・B・ロドニー(James H. B. Rodney)
- マーク・ノーブル(Marc Noble)
- 狼班(Wolves):
- ジョージ・ロドニー(George Rodney) :パトロールリーダー
- ハーバード・ワッツ(Herbert(Bertie) Watts)
- J・アラン・ヴィヴィアン(J. Alen Vivian)
- テレンス・エワート・ボンフィールド(Terence Ewart Bonfield)
- リチャード・グラント(Richard Grant)
- 雄牛班(Bulls):
- ハーバート・エムリー(Herbert Emley) :パトロールリーダー
- エゼルバート・ジェイムズ・タラント(Ethelbert James Tarrant)
- ハーバード・コリンボーン(Herbert Collingbourne)
- ウィリアム・ロドニー(William Rodney)
- ハンフリー・B・ノーブル(Humphrey B. Noble)
「ボーイスカウトが目指すもの -世界のボーイスカウト運動の100年-」での記録
- 狼班:
- マスグレイブ・ロートン:パトロールリーダー
- セドリック・カーティス
- ジョン・エヴァンズ-ロム
- レジナルド・ジャイルズ
- パーシー・メドウェイ
- 雄牛班:
- トーマス・ブライアン・エヴァンズ-ロム:パトロールリーダー
- バーティ・ブランドフェード
- マーク・ノーブル
- アーサー・プリマー
- ジェームズ・ロドニー
- シギ(ダイシャクシギ)班:
- ジョージ・ロドニー:パトロールリーダー
- テリー・ボンフィールド
- リチャード・グラント
- アラン・ヴィヴィアン
- ハーバード・ワッツ
- カラス(ワタリガラス)班:
- ハーバート・エムリー:パトロールリーダー
- ハーバード・コリンボーン
- ハンフリー・ノーブル
- ウィリアム・ロドニー
- バーティー・タラント
- 成人のリーダー
- B-P
- ドナルド・ベーデン=パウエル
- パーシー・W・エヴァレット
- ジョージ・ウォルター・グリーン
- ケネス・マクラーレン
- ヘンリー・ロブソン
- ウィリアム・スティーブンス
- 軍人のコック(氏名不詳)
脚注
参考文献
- ウィリアム・ヒルコート 『ベーデン-パウエル : 英雄の2つの生涯』 根岸眞太郎監修、安齋忠恭監訳、産業調査会、1992年、ISBN 4882821184。
- イギリススカウト連盟 『ボーイスカウトが目指すもの -世界のボーイスカウト運動の100年-』 山と渓谷社。