フィドル川
フィドル川(フィドルがわ、Fiddle River)とは、北アメリカ大陸の北西部、カナダのアルバータ州に存在する、河川の1つである。同地域を流れるアサバスカ川の支流の1つであり、アサバスカ川の支流群の中では中規模の河川とされている。
概要
[編集]フィドル川は、フィドル峠(Fiddle Pass)付近に源流を持っている。源流部の標高は約2058mで、おおよそ北緯53度01分47秒、西経117度30分44秒付近に位置する。なお、この源流部の河川水は、主に周辺の山々 [注釈 1] からの雪解け水によって供給されている。そこから概ね北東の方向に流れて、ジャスパー国立公園のすぐ東でアサバスカ川に合流している。この場所の標高は997mで、おおよそ北緯53度53分46秒、西経117度51分36秒に位置している。
名称について
[編集]この川の「フィドル(Fiddle)」という名称の由来には、2つの説が存在している。なお、このように説が2つ存在しているのは、この川の源流のフィドル峠(Fiddle Pass)やフィドル連山(Fiddle Range)に付いている「フィドル」についても同様である。まず1つ目の説は、フィドル連山に、具体的な条件は不明であるが、ある特定の条件の風が吹き抜けた時、フィドルの第4弦 [注釈 2] の音を真似たような音を擬似的に出すから「フィドル」と付けられたという説である。そして2つ目の説は、フィドル連山の輪郭が、楽器のフィドル(ヴァイオリン)の形状と似ているから「フィドル」と付けられたという説である。いずれの説が正しいのか、または、いずれも正しくないのかは不明だが、「フィドル川(Fiddle River)」という名称は、1846年には使われていたことが知られている [1] 。
周辺の施設
[編集]Miette温泉付近には、フィドル川に並行するように道路が建設されている [2] 。
注釈
[編集]- ^ ここで言う周辺の山々とは、ブライアント山(Mt. Bryant)、グレッグ山(Mt. Gregg)、サーハロルドミッチェル山(Mt. Sir Harold Mitchel)、バリー山(Mt. Barry)である。
- ^ フィドルの第4弦というのは、ヴァイオリンのG線、つまり、ヴァイオリンで最も低い音を出すことが可能な弦と考えても差し支えない。