黒丸 (宝島)

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黒丸(くろまる、英語: black spot)は、ロバート・ルイス・スティーヴンソンが著作『宝島』において発明した文学的なアイテム。

宝島[編集]

『宝島』では、黒丸は円形の紙、またはカードであり、片面が黒く塗られ、反対側にはメッセージが記されている。被告となる海賊の手に黒丸は乗せて渡され、被告が有罪であること、または判決を宣告するために用いられる。黒丸を渡された海賊は力ずくでリーダーの座から追放されるか、殺害されることを意味したため、多くの海賊にとって黒丸は恐怖の対象でもあった。

作中では、ビリー・ボーンズ英語版が「暗闇のピュー」と呼ばれる盲目の海賊から黒丸を手渡され、そのショックから(酒の飲み過ぎもあって)脳卒中を起す。また、ジョン・シルバーも手下だったモーガンから黒丸を渡されている。

起源[編集]

カリブ海の海賊には、裏切り者や密告者として非難された人物にトランプスペードのエースのカードを渡すという伝統を元にしたとも考えられている[1][2]

他の作品への影響[編集]

出典[編集]

  1. ^ Doug Lennox (2003). Now You Know: The Book of Answers. Hounslow Press. p. 87. ISBN 9781550024616. https://books.google.com/books?id=cx02QIlBpTcC 
  2. ^ Scoott, Brian H.. “All kinds of Trivia”. All About Stuff. 2011年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月25日閲覧。