金山寺 (金堤市)

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金山寺

1635年に建立された弥勒殿(国宝第62号)
所在地 全北特別自治道金堤市金山面金山里39
山号 母岳山 
宗派 曹渓宗法相宗⇒曹渓宗)
寺格 曹渓宗第17教区本寺
本尊 弥勒三尊仏像
創建年 599年百済法王元年)
中興年 新羅景徳王の時代(722年 - 766年
中興 眞表
文化財 弥勒殿(国宝第62号)
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金山寺(きんざんじ、クムサンサ、금산사)は、大韓民国全北特別自治道金堤市にある仏教寺院。韓国仏教の最大勢力宗派である曹渓宗(大韓仏教曹渓宗)の第17教区本寺。弥勒信仰が盛んだった百済に源流をもつ寺院で、もとは法相宗の根本道場だった。

沿革[編集]

百済の寺院で599年法王元年)に創建された。百済滅亡後、統一新羅景徳王の時代(722年 - 766年)に眞表によって重修され、法相宗の根本道場になった。

935年後百済末期の王位継承問題で、後百済始祖の甄萱はその長男神剣によって金山寺に3ヶ月間幽閉された。

高麗時代の1079年文宗33年)、恵徳王師により最盛期を迎える。石蓮台・五重石塔・露柱など、現存する主要石物はこの頃つくられた。

李氏朝鮮太宗による1407年(太宗7年)の仏教弾圧の際、存続を許された88寺院の中に金山寺の名前はなく、廃寺になったようである。世宗による1424年(世宗6年)の仏教弾圧の際も、存続を許された36寺院の中に金山寺の名前はなく、引き続き廃寺のままだったようである(朝鮮の仏教#李氏朝鮮時代の仏教弾圧)。

1592年宣祖25年)、日明戦争がはじまると、金山寺は僧兵の拠点として活用された。1596年宣祖29年)の慶長の役のさい、金剛門一つだけを残し、あとは火災で焼失した。1635年(仁祖13年)に守文大師が再建した。

左側の建造物が大寂光殿

文化財[編集]

  • 弥勒殿(国宝第62号)

外からは3階建ての建物にみえるが、韓国で唯一の三層法幢で、内部は吹き抜けで繋がっている。

事件[編集]

  • 1986年12月、宝物第476号に指定されていた大寂光殿が原因不明の火災で全焼した。1988年、復元に着手し、原型に復元された。

外部リンク[編集]