白アイス

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白アイス
白アイス
種類 冷菓
発祥地 日本の旗 日本
地域 新潟県下越地方中越地方
誕生時期 少なくとも昭和初期[1][注 1]
主な材料 砂糖上白糖)または水飴
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白アイス(しろアイス)は、冷菓の一種。新潟県内の下越地方中越地方で製造・販売されている。

概要[編集]

水と砂糖(上白糖[1])または水飴を凍らせてできたシンプルな氷菓[2][3]であり、イタリアメーカーの機械でかき混ぜることで[4][2]上品な口溶け[2]、すっきりした甘さときめ細かな舌触り[5]を生み出している。製法は簡単だが、量の配分や温度調整には長年の経験が重要であり[6]、「基本なものほど、ごまかしは利かない。職人の腕が試される。」と語る店主もいる[4]。店によっては、夏と冬で味付けを変えたり[7]、持ち帰り客とその場で食べる客で硬さを変える[6]といった工夫をしている。かつては雪で砂糖水を冷やして作られていた[1]

白アイスは、新潟市南区[8][6][7]新発田市[1][2]見附市[4]で販売されている他、2015年には新潟市江南区でかつて白アイスを販売していた菓子店のメニューを地元のジェラート店が復活させ話題となった[9][10][11]が、その一方で、秋葉区[5]の店舗のように設備の老朽化と後継者の問題で閉店となった店舗もある[12]。少なくとも昭和初期から販売されており[1]、昭和30年代には複数の店舗で販売されるようになっていた[6][注 2][4][注 3]

著名人の反応[編集]

  • 三田村邦彦は子供の頃の思い出の味として、地元であった新発田市の甘味処「スギサキ」の白アイスを挙げている[1]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 新発田市の「アイスクリームショップ スギサキ」について「昭和初期に今の場所に店を構えるまでは、定期市など行商で販売していたという」
  2. ^ 新潟市南区の「やまとやパーラー」について「1956年の創業時から半世紀以上続く味。」
  3. ^ 見附市の「谷信菓子店」について「1960年ごろ、市外の和菓子店での修行から戻り「白アイス」を売り出したという。」

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 「[あの時あの味]117 白アイス 俳優・三田村邦彦さん(59) 祭りの興奮父と冷ます」『新潟日報』、2013年3月19日、夕刊 夕3-10版、3面。
  2. ^ a b c d 「[ぐるメモ]宇治金時アイス 甘みさらり 上品な口溶け=新潟」『読売新聞』、2014年7月23日、東京朝刊 新潟2版、32面。
  3. ^ 「県産米でジェラート=新潟」『読売新聞』、2016年8月16日、東京朝刊 新潟2版、26面。
  4. ^ a b c d 「アイス専門店「谷信菓子店」(見附) 一口の涼飾らず、変わらず」『新潟日報』、2021年7月27日、夕刊 おと2-10版、1-2面。
  5. ^ a b 「夏限定「白アイス」 秋葉区小須戸の冷菓店 大火の商店街 元気づけたい 自慢の味ことしも盛況」『新潟日報』、2010年8月6日、朝刊 新下-10版、12面。
  6. ^ a b c d 「[商店街の一押し]「やまとやパーラー」白アイス(新潟・白根地区) 経験が生む素朴な味」『新潟日報』、2010年7月28日、朝刊 地区F-10版、11面。
  7. ^ a b 「[路地裏入門]新潟・白根エリア 人情味あふれる店並ぶ」『新潟日報』、2015年3月14日、夕刊 夕3-10版、3面。
  8. ^ 「[記者つれづれ]報道部・関美沙子:農業担い手行政も育成を」『新潟日報』、20060824、夕刊 夕2-10版、2面。
  9. ^ 「爽快感工夫重ねる 亀田版「白アイス」11年ぶり 行列のできる味復活 舌触りの良さ半年かけ」『新潟日報』、2015年7月31日、朝刊 新下-10版、16面。
  10. ^ 「見つけた・この店:JR亀田駅近く、ジェラート店「ラト・リーチェ」 懐かしいけど新しい「白アイス」復活 /新潟」『毎日新聞』、2015年8月23日、地方版/新潟、23面。
  11. ^ 幻の味が復活!行列によって姿を消した氷菓「白アイス」を食べに行ってきました。”. Komachi Web. ニューズ・ライン (2015年8月4日). 2021年12月8日閲覧。
  12. ^ 93年の歴史に幕!秋葉区小須戸にある「木村のふるさとアイス」で有名な『木村冷菓店』が閉店したらしい。”. にいがた通信. ユニークワン (2021年7月24日). 2021年12月8日閲覧。