「ボイスオーバー」の版間の差分
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'''ボイスオーバー'''('''voice-over'''、'''V.O.'''、'''VO''')とは、 |
'''ボイスオーバー'''('''voice-over'''、'''V.O.'''、'''VO''')とは、映画やテレビなどにおいて、画面に現れない話者の声([[語り手]]による叙述など)を用いる表現手法である。 |
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== 翻訳音声におけるボイスオーバー == |
== 翻訳音声におけるボイスオーバー == |
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翻訳音声において、原語の音声を小音量で残しつつ、翻訳された音声をボイスオーバーで重ねる手法がある。これは本人による発話を模す[[吹き替え]]とは異なり、[[リップシンク]]でなかったり、同一担当者が複数人物の音声を担当したり、ひいては原語と性別が異なることも、場合によっては許容される<ref>Jessica Rietveld (2008) 'The Mind of a Subtitler: Translation Strategies Employed in Subtitling Crime and Comedy'.</ref>。[[日本]]や[[アメリカ]]では[[ニュース]]や[[ドキュメンタリー]]でのインタビュー場面など情報を伝える目的で用いられる手法であるが、[[ロシア]]や[[ポーランド]]においては映画の翻訳でも用いられる。 |
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[[海外ドラマ]]や外国[[映画]]の日本語版音声では吹き替えが使われるのが一般的だが、[[1950年代]]に始まった海外ドラマ放送の黎明期では日本語吹き替えではなく、原語音声を流しながら解説のような形で日本語をかぶせるボイスオーバーの手法も使われていた。しかし原語音声のために日本語音声が聞き取りづらくなる弊害のため、すぐに日本語だけの吹き替えになった<ref>阿部邦雄編著『TV洋画の人気者 声のスターのすべて』[[近代映画社]]、1979年、p.261。声優の[[中村正 (声優)|中村正]]のインタビューでの証言。</ref>。その後はボイスオーバーは、ニュースやドキュメンタリーで使われることがほとんどだが、[[2003年]]公開の映画『[[ラストサムライ]]』DVD版の日本語吹き替え音声のように例外的にボイスオーバー形式が採用されるものもある。 |
現在、[[海外ドラマ]]や外国[[映画]]の日本語版音声では吹き替えが使われるのが一般的だが、[[1950年代]]に始まった海外ドラマ放送の黎明期では日本語吹き替えではなく、原語音声を流しながら解説のような形で日本語をかぶせるボイスオーバーの手法も使われていた。しかし原語音声のために日本語音声が聞き取りづらくなる弊害のため、すぐに日本語だけの吹き替えになった<ref>阿部邦雄編著『TV洋画の人気者 声のスターのすべて』[[近代映画社]]、1979年、p.261。声優の[[中村正 (声優)|中村正]]のインタビューでの証言。</ref>。その後はボイスオーバーは、ニュースやドキュメンタリーで使われることがほとんどだが、[[2003年]]公開の映画『[[ラストサムライ]]』DVD版の日本語吹き替え音声のように例外的にボイスオーバー形式が採用されるものもある。 |
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== 出典 == |
== 出典 == |
2014年5月19日 (月) 19:39時点における版
ボイスオーバー(voice-over、V.O.、VO)とは、映画やテレビなどにおいて、画面に現れない話者の声(語り手による叙述など)を用いる表現手法である。
翻訳音声におけるボイスオーバー
翻訳音声において、原語の音声を小音量で残しつつ、翻訳された音声をボイスオーバーで重ねる手法がある。これは本人による発話を模す吹き替えとは異なり、リップシンクでなかったり、同一担当者が複数人物の音声を担当したり、ひいては原語と性別が異なることも、場合によっては許容される[1]。日本やアメリカではニュースやドキュメンタリーでのインタビュー場面など情報を伝える目的で用いられる手法であるが、ロシアやポーランドにおいては映画の翻訳でも用いられる。
現在、海外ドラマや外国映画の日本語版音声では吹き替えが使われるのが一般的だが、1950年代に始まった海外ドラマ放送の黎明期では日本語吹き替えではなく、原語音声を流しながら解説のような形で日本語をかぶせるボイスオーバーの手法も使われていた。しかし原語音声のために日本語音声が聞き取りづらくなる弊害のため、すぐに日本語だけの吹き替えになった[2]。その後はボイスオーバーは、ニュースやドキュメンタリーで使われることがほとんどだが、2003年公開の映画『ラストサムライ』DVD版の日本語吹き替え音声のように例外的にボイスオーバー形式が採用されるものもある。