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'''対角化'''(たいかくか、'''Diagonalization''')は、[[正方行列]]を適当な線形変換によりもとの行列と[[ |
'''対角化'''(たいかくか、'''Diagonalization''')は、[[正方行列]]を適当な線形変換によりもとの行列と[[行列の相似|同値]]な[[対角行列]]に帰着させること。あるいは、[[ベクトル空間]]の[[線形写像]]にたいし、空間の基底を取り替え、その作用が常にある方向([[固有空間]])へのスカラー倍([[固有値]])として現れるようにすること。 |
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''n'' 次正方行列 ''A'' に対して、 ''n'' 次対角行列 ''D'' と正則な ''n'' 次正方行列 ''U'' が存在して |
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また ''A'' が[[ユニタリー行列]] ''U'' を用いて対角化できるためには、 ''A'' が[[正規行列]]であることが必要十分である。 |
また ''A'' が[[ユニタリー行列]] ''U'' を用いて対角化できるためには、 ''A'' が[[正規行列]]であることが[[同値|必要十分]]である。 |
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正規行列の中で応用上重要なクラスとして、対称行列と[[エルミート行列]]がある。 |
正規行列の中で応用上重要なクラスとして、対称行列と[[エルミート行列]]がある。 |
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2010年8月3日 (火) 15:07時点における版
対角化(たいかくか、Diagonalization)は、正方行列を適当な線形変換によりもとの行列と同値な対角行列に帰着させること。あるいは、ベクトル空間の線形写像にたいし、空間の基底を取り替え、その作用が常にある方向(固有空間)へのスカラー倍(固有値)として現れるようにすること。
n 次正方行列 A に対して、 n 次対角行列 D と正則な n 次正方行列 U が存在して
とできるとき、行列 A は対角化可能であるという。 このとき、であるから、 D の対角成分には A の固有値がならび、その他の非対角成分はすべて0となる。
A の固有値を重複を許さずとするとき、 A が対角化可能であるための必要十分条件は、
である。ここで、は n 次単位行列を表す。 は固有値の固有空間であるから、 この条件はベクトル空間の基底として A の固有ベクトルが取れることを意味している。
A が対称行列のとき、 A は常に対角化可能であり、 U として直交行列を取ることができる。 また A がユニタリー行列 U を用いて対角化できるためには、 A が正規行列であることが必要十分である。 正規行列の中で応用上重要なクラスとして、対称行列とエルミート行列がある。
関連項目