「ベンチュリ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
210.250.177.148 (会話) による ID:26306882 の版を取り消し
Zs (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
2行目: 2行目:


[[ファイル:Venturifixed2.PNG|thumb|300px|ベンチュリ計の図。"1"での圧力は"2"よりも高い。"2"での流速は"1"よりも高い。]]
[[ファイル:Venturifixed2.PNG|thumb|300px|ベンチュリ計の図。"1"での圧力は"2"よりも高い。"2"での流速は"1"よりも高い。]]
'''ベンチュリ'''('''Venturi''')は、[[流体]]の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべて低い圧力を発生させる機構である。[[イタリア]]の物理学者[[ジョヴァンニ・バティスタ・ヴェンチュリ]]にちなむ。
'''ベンチュリ'''('''Venturi''')または'''ベンチュリ効果'''('''Venturi effect''')は、[[流体]]の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべて低い圧力を発生させる機構である。[[イタリア]]の物理学者[[ジョヴァンニ・バティスタ・ヴェンチュリ]]にちなむ。ベンチュリ効果を応用した管を'''ベンチュリ管'''('''Venturi tube''')、計測器を'''ベンチュリ計'''('''Venturi meter''')という


[[連続の式]]から、[[流量]]が一定のとき流れの断面積を狭くすると流速は増加する。流体が非圧縮性であるとき、右の図で<math>v_2=\frac{A_1}{A_2}v_1</math>となる。
[[連続の方程式]]から、[[流量]]が一定のとき流れの断面積を狭くすると流速は増加する。流体が非圧縮性であるとき、右の図で<math>v_2=\frac{A_1}{A_2}v_1</math>となる。


[[ベルヌーイの定理]]から流速が高くなると[[圧力]]は低くなる。液体を扱う場合として、[[ガソリン]]を吸入する[[エンジン]]の[[キャブレター]]、[[霧吹き]]、[[エアブラシ]]等につかわれている。
[[ベルヌーイの定理]]から流速が高くなると[[圧力]]は低くなる。液体を扱う場合として、[[ガソリン]]を吸入する[[エンジン]]の[[キャブレター]]、[[霧吹き]]、[[エアブラシ]]等につかわれている。


ベンチュリは流量の計測にももちいられる(ベンチュリ)。流量の計測では絞る前の部分(図の"1")と絞り部(図の"2")の圧力を測定し、各断面の断面積が既知であるなら、連続の式とベルヌーイの定理から計算的に流量が求められる。
==ベンチュリ計による流量の計測==
ベンチュリ管は流量の計測にももちいられる(ベンチュリ)。流量の計測では絞る前の部分(図の"1")と絞り部(図の"2")の圧力を測定し、各断面の断面積が既知であるなら、連続の式とベルヌーイの定理から理論的に流量が求められる。
: <math>Q=A_1 A_2 \sqrt {\frac{2gh}{{A_1}^2-{A_2}^2}} </math>
ここで、<math>Q</math> は理論上の流量、<math>A_1</math> は絞る前の管の断面積、<math>A_2</math> は絞り部の管の断面積、<math>h</math> は点1と点2での[[水頭|水位]]差、<math>g</math> は[[重力加速度]]を示す。


== 関連項目 ==
: <math>Q=A_1 A_2 \sqrt {\frac{2gh}{A_1^2-A_2^2}} </math>
{{commonscat|Venturi effect|ベンチュリ効果}}

== 関連 ==
* [[ベルヌーイの定理]]
* [[ベルヌーイの定理]]
* [[オリフィス板]]
* [[オリフィス板]]
18行目: 20行目:
* [[:en:Choked flow]]
* [[:en:Choked flow]]
* [[ピトー管]]
* [[ピトー管]]
* [[ノズル]]


{{DEFAULTSORT:へんちゆり}}
{{DEFAULTSORT:へんちゆり}}

2009年8月4日 (火) 07:18時点における版

ベンチュリ計の図。"1"での圧力は"2"よりも高い。"2"での流速は"1"よりも高い。

ベンチュリVenturi)またはベンチュリ効果Venturi effect)は、流体の流れを絞ることによって、流速を増加させて、低速部にくらべて低い圧力を発生させる機構である。イタリアの物理学者ジョヴァンニ・バティスタ・ヴェンチュリにちなむ。ベンチュリ効果を応用した管をベンチュリ管Venturi tube)、計測器をベンチュリ計Venturi meter)という。

連続の方程式から、流量が一定のとき流れの断面積を狭くすると流速は増加する。流体が非圧縮性であるとき、右の図でとなる。

ベルヌーイの定理から流速が高くなると圧力は低くなる。液体を扱う場合として、ガソリンを吸入するエンジンキャブレター霧吹きエアブラシ等につかわれている。

ベンチュリ計による流量の計測

ベンチュリ管は流量の計測にももちいられる(ベンチュリ計)。流量の計測では絞る前の部分(図の点"1")と絞り部(図の点"2")の圧力を測定し、各断面の断面積が既知であるなら、連続の式とベルヌーイの定理から理論的に流量が求められる。

ここで、 は理論上の流量、 は絞る前の管の断面積、 は絞り部の管の断面積、 は点1と点2での水位差、重力加速度を示す。

関連項目