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'''担子菌綱'''は[[担子菌門]]、[[菌蕈亜門]]の菌類。'''ハラタケ綱'''とも。きのこが多いが、そうでないものもある。古い分類群では[[腹菌綱]]、[[性担子菌綱]]に分けられていた。同担子菌綱は16,000の種が知られ、これは知られている担子菌類のうち53%にあたる。この種はヒベットとトルン<ref>{{cite book | author = Hibbett, D.S. & R.G. Thorn | editor = McLaughlin, D.J. ''et al.'' (eds) | title = The Mycota, Vol. VII. Part B., Systematics and Evolution | pages = 121–168 | location = Berlin | publisher = Springer-Verlag}}</ref>) に真性担子菌類として大まかに分類され、[[キクラゲ目]]と[[ロウタケ目]]を含んでいた。[[ハラタケ亜綱]]という亜綱を持っており、また黒穂病や[[サビキン目]]を含んでいる。<ref>{{cite journal | author=Hibbett, D.S., ''et al.'' | month=March | year=2007 | title=A higher level phylogenetic classification of the Fungi| journal=Mycol. Res. | volume=111 | issue=5 | pages=509–547 | doi=10.1016/j.mycres.2007.03.004}}</ref> 同担子菌綱は分類学の推進によってゼラチン質のきのこを多く含む[[シロキクラゲ菌綱]]、[[アカキクラゲ菌綱]]がはずされた。しかしながら、ゼラチン質のきのこのうち[[キクラゲ目]]は担子菌綱とされていた。(現在、キクラゲ目は[[異型担子菌綱]]に分けられることもある。)
'''真正担子菌綱'''は[[担子菌門]]、[[菌蕈亜門]]の菌類。'''ハラタケ綱'''とも。きのこが多いが、そうでないものもある。真担子菌綱は16,000の種が知られ、これは知られている担子菌類のうち53%にあたる。この種はヒベットとトルン<ref>{{cite book | author = Hibbett, D.S. & R.G. Thorn | editor = McLaughlin, D.J. ''et al.'' (eds) | title = The Mycota, Vol. VII. Part B., Systematics and Evolution | pages = 121–168 | location = Berlin | publisher = Springer-Verlag}}</ref>) に真性担子菌類として大まかに分類され、[[キクラゲ目]]と[[ロウタケ目]]を含んでいた。[[ハラタケ亜綱]]という亜綱を持っており、また黒穂病や[[サビキン目]]を含んでいる。<ref>{{cite journal | author=Hibbett, D.S., ''et al.'' | month=March | year=2007 | title=A higher level phylogenetic classification of the Fungi| journal=Mycol. Res. | volume=111 | issue=5 | pages=509–547 | doi=10.1016/j.mycres.2007.03.004}}</ref> 同担子菌綱は分類学の推進によってゼラチン質のきのこを多く含む[[シロキクラゲ菌綱]]、[[アカキクラゲ菌綱]]がはずされた。しかしながら、ゼラチン質のきのこのうち[[キクラゲ目]]は真正担子菌綱とされていた。(現在、キクラゲ目は[[異型担子菌綱]]に分けられることもある。)




とは言え過去には、子実体やキノコの形態学は、早期の担子菌綱分類に基づいており、腹菌類と担子菌綱を別々のものとみていた。<ref>Fries EM. (1874). ''Hymenomycetes Europaei''. Upsaliae.
とは言え過去には、子実体やキノコの形態学は、早期の真正担子菌綱分類に基づいており、腹菌類と真正担子菌綱を別々のものとみていた。<ref>Fries EM. (1874). ''Hymenomycetes Europaei''. Upsaliae.
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属する全ての種属が胞子を抱える襞を持っている。数ミリメートルの小さな傘から一メートル以上の傘を持つものまであり、最大級のものになると130kgに及ぶ。また、このグループはほぼ間違いなく最大で最古の単一の生命体である。[[ワタゲナラタケ]]の個体には菌糸が15万km<ref>2</ref>に伸びており、重さは1万kg、年齢は1500年に至るものが見つかっている。<ref>{{cite journal | author=Smith, M. et al.|year=1992| title= The fungus Armillaria bulbosa is among the largest and oldest living organisms| journal=Nature| volume=356| pages=428–431| doi= 10.1038/356428a0}}</ref>
属する全ての種属が胞子を抱える襞を持っている。数ミリメートルの小さな傘から一メートル以上の傘を持つものまであり、最大級のものになると130kgに及ぶ。また、このグループはほぼ間違いなく最大で最古の単一の生命体である。[[ワタゲナラタケ]]の個体には菌糸が15万km<ref>2</ref>に伸びており、重さは1万kg、年齢は1500年に至るものが見つかっている。<ref>{{cite journal | author=Smith, M. et al.|year=1992| title= The fungus Armillaria bulbosa is among the largest and oldest living organisms| journal=Nature| volume=356| pages=428–431| doi= 10.1038/356428a0}}</ref>
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ほぼ全ての種が陸生であり、環境への耐性も強く、特に木の[[分解者]]として機能する。幾つかの種は菌を含む他の動物に発病したり[[寄生]]したりして生きることが特徴的で、菌根は森林の重要な共生者である。菌の形と生態系の一般的な考察では、キノコの論説、種の扱い、個々の種の説明に発展している。
ほぼ全ての種が陸生であり、環境への耐性も強く、特に木の[[分解者]]として機能する。幾つかの種は菌を含む他の動物に発病したり[[寄生]]したりして生きることが特徴的で、菌根は森林の重要な共生者である。菌の形と生態系の一般的な考察では、キノコの論説、種の扱い、個々の種の説明に発展している。


==参照==
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2009年6月24日 (水) 03:56時点における版

真正担子菌綱
分類
: 菌界 Fungi
亜界 : ディカリア亜界 Dikarya
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : 菌蕈亜門 Hymenomycotina
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetes
下位分類(亜綱)

真正担子菌綱担子菌門菌蕈亜門の菌類。ハラタケ綱とも。きのこが多いが、そうでないものもある。真正担子菌綱は16,000の種が知られ、これは知られている担子菌類のうち53%にあたる。この種はヒベットとトルン[1]) に真性担子菌類として大まかに分類され、キクラゲ目ロウタケ目を含んでいた。ハラタケ亜綱という亜綱を持っており、また黒穂病やサビキン目を含んでいる。[2] 同担子菌綱は分類学の推進によってゼラチン質のきのこを多く含むシロキクラゲ菌綱アカキクラゲ菌綱がはずされた。しかしながら、ゼラチン質のきのこのうちキクラゲ目は真正担子菌綱とされていた。(現在、キクラゲ目は異型担子菌綱に分けられることもある。)


とは言え過去には、子実体やキノコの形態学は、早期の真正担子菌綱分類に基づいており、腹菌類と真正担子菌綱を別々のものとみていた。[3]しかし、真正担子菌の一種がホコリタケ属の一種に独自に進化した際にこういう認識ではなくなった。しかしながら多くのキノコ採集の本では現在でもホコリタケ属や腹菌類は別の分類になっている。これはフリースの分別が現在でもキノコの分類に便利であるためである。同様に、現在でも腹菌類のホコリタケ目ハラタケ目スッポンタケ目で分かれている

属する全ての種属が胞子を抱える襞を持っている。数ミリメートルの小さな傘から一メートル以上の傘を持つものまであり、最大級のものになると130kgに及ぶ。また、このグループはほぼ間違いなく最大で最古の単一の生命体である。ワタゲナラタケの個体には菌糸が15万km[4]に伸びており、重さは1万kg、年齢は1500年に至るものが見つかっている。[5]

ほぼ全ての種が陸生であり、環境への耐性も強く、特に木の分解者として機能する。幾つかの種は菌を含む他の動物に発病したり寄生したりして生きることが特徴的で、菌根は森林の重要な共生者である。菌の形と生態系の一般的な考察では、キノコの論説、種の扱い、個々の種の説明に発展している。

参照

  1. ^ Hibbett, D.S. & R.G. Thorn. McLaughlin, D.J. et al. (eds). ed. The Mycota, Vol. VII. Part B., Systematics and Evolution. Berlin: Springer-Verlag. pp. 121–168 
  2. ^ Hibbett, D.S., et al. (March 2007). “A higher level phylogenetic classification of the Fungi”. Mycol. Res. 111 (5): 509–547. doi:10.1016/j.mycres.2007.03.004. 
  3. ^ Fries EM. (1874). Hymenomycetes Europaei. Upsaliae.
  4. ^ 2
  5. ^ Smith, M. et al. (1992). “The fungus Armillaria bulbosa is among the largest and oldest living organisms”. Nature 356: 428–431. doi:10.1038/356428a0.