「針葉樹林」の版間の差分

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*[[ブナ林]]を中心とする落葉広葉樹林帯より上の区域に成立する常緑針葉樹林は、コメツガ、オオシラビソなどを構成樹種とする。それより寒い地域には[[カラマツ]]を構成樹種とする落葉針葉樹林があらわれる。
*[[ブナ林]]を中心とする落葉広葉樹林帯より上の区域に成立する常緑針葉樹林は、コメツガ、オオシラビソなどを構成樹種とする。それより寒い地域には[[カラマツ]]を構成樹種とする落葉針葉樹林があらわれる。


*また、照葉樹林帯ではモミ、ツガなどの針葉樹が混じるが、これらが多いところでは、外からは針葉樹林のように見える。特に、モミ林はまとまった面積を占めることがあり、これを暖帯と温帯の間に位置すると見なし、中間温帯と称することがある。
*また、[[照葉樹林]]帯では[[モミ]][[ツガ]]などの針葉樹が混じるが、これらが多いところでは、外からは針葉樹林のように見える。特に、モミ林はまとまった面積を占めることがあり、これを暖帯と温帯の間に位置すると見なし、中間温帯と称することがある。森林を構成する種の組成としては、照葉樹林である。


このほか、次のような針葉樹林が見られる。
*実際に目にする針葉樹林は、その大部分が[[人工林]]である。暖帯~温帯では[[スギ]]や[[ヒノキ]]、より寒い地域では[[カラマツ]]の植林が多い。特にひと頃の拡大造林の方針のため、自然林より大きな面積を占める。


*実際に目にする針葉樹林は、その大部分が[[人工林]]である。暖帯~温帯では[[スギ]]や[[ヒノキ]]、より寒い地域では[[カラマツ]]の植林が多い。特にひと頃の拡大造林の方針のため、自然林より大きな面積を占める。現在は材木が商売にならないほど下がっており、手入れを放棄された人工林があちこちに見られ、問題となっている。
*[[クロマツ]]・[[アカマツ]]林は、特殊な条件の場所以外では、遷移の途中段階であり、次第に広葉樹林になってゆく。かつては、民家の燃料としてマツの落葉落枝がよく使用され、それによってマツ林が長期にわたって維持されていた。しかし、その後の生活の変化によってマツ林に人手が入らなくなり、そこへ[[マツクイムシ]]による被害が重なり、現在ではあまり見られなくなっている。

*[[クロマツ]]・[[アカマツ]]林は、特殊な条件の場所以外では、[[遷移]]の途中段階であり、次第に広葉樹林になってゆく。かつては、民家の燃料としてマツの落葉落枝がよく使用され、それによってマツ林が長期にわたって維持されていた。しかし、その後の生活の変化によってマツ林に人手が入らなくなり、そこへ[[マツクイムシ]]による被害が重なり、現在ではあまり見られなくなっている。





2005年2月3日 (木) 05:45時点における版

針葉樹林(しんようじゅりん)とは、主として針葉樹で構成された森林の事。 熱帯の山地から高木限界まで様々な型のものがある。 代表的なものは温帯北部から寒帯に見られるものである。

日本で極相として針葉樹林があるのは、以下のような所である。

  • ブナ林を中心とする落葉広葉樹林帯より上の区域に成立する常緑針葉樹林は、コメツガ、オオシラビソなどを構成樹種とする。それより寒い地域にはカラマツを構成樹種とする落葉針葉樹林があらわれる。
  • また、照葉樹林帯ではモミツガなどの針葉樹が混じるが、これらが多いところでは、外からは針葉樹林のように見える。特に、モミ林はまとまった面積を占めることがあり、これを暖帯と温帯の間に位置すると見なし、中間温帯と称することがある。森林を構成する種の組成としては、照葉樹林である。

このほか、次のような針葉樹林が見られる。

  • 実際に目にする針葉樹林は、その大部分が人工林である。暖帯~温帯ではスギヒノキ、より寒い地域ではカラマツの植林が多い。特にひと頃の拡大造林の方針のため、自然林より大きな面積を占める。現在は材木が商売にならないほど下がっており、手入れを放棄された人工林があちこちに見られ、問題となっている。
  • クロマツアカマツ林は、特殊な条件の場所以外では、遷移の途中段階であり、次第に広葉樹林になってゆく。かつては、民家の燃料としてマツの落葉落枝がよく使用され、それによってマツ林が長期にわたって維持されていた。しかし、その後の生活の変化によってマツ林に人手が入らなくなり、そこへマツクイムシによる被害が重なり、現在ではあまり見られなくなっている。


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