湯川久子

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ゆかわひさこ
湯川久子
生年月日 (1927-09-13) 1927年9月13日(96歳)
出生地 熊本県
職業 弁護士
活動期間 1954年-
配偶者 湯川洋(故人・大学教授)
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湯川 久子 (ゆかわ ひさこ、1927(昭和2)年 - ) は日本の弁護士(登録番号:7032、福岡部会)。作家。

能楽宝生流教授嘱託[1]

来歴[編集]

熊本市生まれ。帝国女子専門学校 (現相模女子大学)を経て中央大学法学部に入学。

1954(昭和29)年 司法試験に合格。

1957(昭和32)年 九州第1号の女性弁護士として福岡市で開業。

1958(昭和33)年から2000(平成12)年まで福岡家庭裁判所調停委員。

1989(平成元)年 日本初のセクハラ裁判、福岡セクシュアルハラスメント裁判で原告弁護団に名を連ねる。

2005(平成17)年 第4回福岡県男女共同参画表彰(県民賞)受賞。

書籍[編集]

  • わたしは主婦弁護士(1974年9月2日、西図協出版)
  • 離婚読本(1985年7月1日、ケイブンシャ文庫)
  • 法の花ごころー弁護士の眼(1990年5月10日、石風社)
  • 年々去来の花ー弁護士の手帳(1995年6月1日、石風社)
  • 二〇年目の返済ー弁護士の43年(2000年12月1日、薫風社)
  • 法の花暦ー弁護士50年を生きて(2007年5月24日、書肆侃侃房)
  • 離婚の品格(2009年2月18日、メディアファクトリー)
  • ほどよく距離を置きなさい(2017年11月17日、サンマーク出版)

人物[編集]

大学時代にキリスト教カトリック教徒に。

1957年に弁護士として福岡市で開業すると、「九州初の女性弁護士」として取材が殺到し、地元紙ではコラムの連載を持ち、テレビにも度々出演。九州第二号の女性弁護士の登場までにはそこから10年がかかった。

調停の席につく際は、あえて弁護士バッジをはずし、ひとりの人生の先輩として家族問題の仲介に入った。扱った離婚相談、家族相談は1万件にのぼる。「裁判が長引くと人生が滞るから」と、可能な限り和解を勧め、相談者の心をやさしく包み込みながらも、力強い口調で背中を押し、もつれた人生の糸をほどいてきた。相談者だけでなく相手方にも誠実に寄り添った。結果的に相手方、相手方弁護士からも「湯川先生を信頼します」と、和解が進むことも多かった。

弁護士になりたてのころにはじめた能を趣味とし、宝生流教授嘱託として長らく理事も務めた。

司法修習生時代に結婚した夫との間に一男一女がある。

2017年、90歳で出版した『ほどよく距離を置きなさい』が14万部を超えるベストセラーになった。それに伴い、大阪梅田蔦屋書店でのトークライヴや、福岡モントレラ・スール福岡にて出版記念講演を行い大盛況を収めた。

脚注[編集]

  1. ^ 湯川 久子(ゆかわひさこ)さん”. 福岡県男女共同参画センターあすばる. 2022年6月26日閲覧。

外部リンク(参考記事)[編集]