淡路島牛丼

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淡路島牛丼

淡路島牛丼(あわじしまぎゅうどん)は、兵庫県淡路島ご当地グルメとして創作された牛丼である。

2008年に、淡路島観光連盟が中心となって企画された。当初は牛丼でなくカレーライスも検討されたが、特産品のタマネギが煮溶けて存在感が薄れるため、牛丼が採用となった[1]。同年10月1日に淡路島内の飲食店が「淡路島牛丼プロジェクト」を結成し、淡路の名産「淡路牛」「淡路タマネギ」「淡路米」を用いた牛丼を「淡路島牛丼」として発信を始めた。

島内46店舗で始まり[2]、参加店の一部入れ替えがあった2009年7月以降は52店舗で販売されている[3]。淡路島産の牛肉、タマネギ、米を使う事がルール[4] で、店ごとに様々な工夫がされており、価格も差がある。牛丼としては高級な約4000円の商品を提供する店もある。広報用として食べ歩きマップが配布された。同年からは「ぎゅうスタ」と呼ばれるスタンプラリーも開催され[3][5]、2011年に初の全店制覇者が出た[6]

淡路島観光連盟の発表では、発売から1年で48万食、約6億9千万円を売り上げた[7]兵庫県立淡路景観園芸学校の学生の試算によると、島内への波及効果も含めると約11億600万円の経済効果を収めたと推定している[8]。観光連盟では、成功の要因は、各店の自由な工夫を認めて消費者による選択の幅を広げ、食べ歩きの楽しみを生んだことではないかと推測している。2010年に後発の淡路島ぬーどるとの相乗効果も関係者には期待されている。

脚注[編集]

  1. ^ 「(ヒットの秘ミツ)淡路島牛丼 地元食材、魅力伝えたい /兵庫県」.『朝日新聞(淡路)』.2009年4月24日付朝刊、33面。
  2. ^ 「淡路島牛丼:特産品を食材にトッピングも多彩に登場 島内46施設、味の競演 /兵庫」.『毎日新聞(兵庫)』.2008年10月3日付朝刊、23面。
  3. ^ a b 「「淡路島牛丼」7月から参加52店に スタンプラリーも開始=兵庫」.『読売新聞(神明)』.2009年5月24日付朝刊、24面。
  4. ^ 「洲本温泉(兵庫県)、淡路島牛丼――島の恵み、ぎっしり濃縮(温泉食紀行)」.『日経プラスワン』.2014年4月19日付、12面。
  5. ^ 「ぎゅうスタ:淡路島牛丼食べ歩き、今年もスタンプラリー 島内50店が参加 /兵庫」.『毎日新聞(兵庫)』.2010年10月31日付朝刊、23面。
  6. ^ 「淡路島牛丼スタンプラリー:全50店、初制覇 観光協会が認定書 /兵庫」.『毎日新聞(兵庫)』.2011年8月28日付朝刊、21面。
  7. ^ 「淡路島牛丼、年48万食 波及効果11億円 観光客23%「食べるための来島」/兵庫県」.『朝日新聞(淡路)』.2009年12月9日付朝刊、34面。
  8. ^ 「淡路島牛丼:モーかった11億円 経済波及効果 /兵庫」.『毎日新聞(兵庫)』.2009年12月9日付朝刊、25面。

外部リンク[編集]

  • 淡路島牛丼 - 淡路島牛丼プロジェクトによる公式サイト