横浜市交通局300型電車

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横浜市交通局300型電車
基本情報
運用者 横浜市交通局
製造所 横浜市交通局日本車輌東京瓦斯電気田中車輌
製造年 1924年1927年
製造数 81両(300 - 380)(うち20両は製造後すぐに400型に改番)
廃車 1933年1952年
主要諸元
軌間 1,372mm
電気方式 直流600 V
架空電車線方式
車両定員 50人
駆動方式 吊り掛け駆動方式
備考 主要数値は[1]形式消滅年のみ[2]から
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横浜市交通局300型電車(よこはましこうつうきょく300がたでんしゃ)は、かつて横浜市交通局が所有していた路面電車である横浜市電電車[3]

概要[編集]

1924年〜1927年に5次に渡って製造された4輪単車で初のドア式の密閉車体を持つ低床車でもある。1924年に300〜309が局工場で新製された。25年には東京瓦斯電気で310〜329が登場するが、設計変更が多いので翌年に400型に改番された。またこの年には300〜309と同一仕様の330〜339が、さらに日本車輌東京支店でこちらと機器の一部を変更した340〜364も東京瓦斯電気で増備された。また1927年には田中車輌で365〜380が増備され300型は合計60両の世帯になる[1]

運用[編集]

1933年に5両が廃車され、1937年には常用電気制動試験車に改造された335も廃車となった1942年には一部の車両がモーターを改造されている[4]。さらに第二次世界大戦後は戦災とそれに伴う休車で数10両が廃車となった[5]。そのうち5両は700型の、10両は800型の種車となった。 その後も廃車を重ね1952年形式消滅。消滅時期が早かったこともあり保存はなく現存しない[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b 岡田 & 澤内 2009, p. 32.
  2. ^ a b 長谷川 2001, p. 162.
  3. ^ 岡田 & 澤内 2009, p. 37.
  4. ^ 岡田 & 澤内 2009, pp. 32–33.
  5. ^ 岡田 & 澤内 2009, p. 6.

参考文献[編集]

  • 岡田誠一; 澤内一晃『横浜市電』 上 (戦災までの歴史とその車輌)、ネコ・パブリッシング〈RM library ; 119〉、2009年7月。ISBN 9784777052585 
  • 岡田誠一; 澤内一晃『横浜市電』 下 (戦後の歴史とその車輌)、ネコ・パブリッシング〈RM library ; 120〉、2009年8月。ISBN 9784777052592 
  • 長谷川弘和『横浜市電が走った街 今昔 ハマの路面電車定点対比』JTB〈JTBキャンブックス〉、2001年10月。ISBN 4-533-03980-4