推理の星くん

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推理の星くん
ジャンル 推理漫画
漫画
原作・原案など 立神サチ子
作画 せいの奈々
出版社 小学館
掲載誌 月刊コロコロコミック
発表号 2005年12月号 - 2008年9月
巻数 全7巻
テンプレート - ノート

推理の星くん』(すいりのほしくん)は、原案:立神サチ子、漫画:せいの奈々による日本推理漫画。『月刊コロコロコミック』(小学館)に2005年12月号から2008年9月号まで連載された。

概要[編集]

路地裏に天童探偵事務所を構える主人公、天童星がいろいろな事件を解決し、犯人を追うストーリー。当初は読み切り作品だったが、予想以上の人気が出たため連載となった。

前半は大怪盗「トリックスター」を捕まえるというストーリー、後半ではトランプ兄弟に浚われたライデンの飼い主「クラウディア」を追い、天才少女の謎を解くという2部構成になっている。

また、星と月子は『怪盗ジョーカー』でゲスト出演もしている。

あらすじ[編集]

殺人容疑をかけられた、無実の少女「兎野 月子」。彼女は、探偵へ助けを求めようと探偵事務所を訪れる。月子が天童探偵事務所で出会ったのは「天童 星」。彼は、月子と同年代でありながら探偵事務所を開く、優れた推理力を持つ少年だった。

星は、月子が無実であると推理、助けを求める月子の依頼を引き受ける。星は、事件を解決し月子の無実を証明するのだった。

トリックスター編
月子は星に恩を返すため、彼の探偵事務所の手伝いをするようになっていた。星が探偵をやっている理由を尋ねた月子。その質問へ「ヤツを捕まえるため」と答える星。月子は、彼が突如見せたけわしい表情から、何かを感じるのだが…。星の祖父、大怪盗トリックスター」に父親を殺されたという、星の過去を聞かされる月子。「天童 星」と「兎野 月子」は、刑事「新田 熊男」と共に、トリックスターに立ち向かう。
クラウディア編
相変わらず依頼が来ない天童探偵事務所。一方、探偵犬ライデン」は世間で有名となっていた。星とライデンは推理対決をするが、ライデンは天童事務所へと居候することになる。ライデンと取引を行う為に「クラウディア」という少女を誘拐しようする「トランプ兄弟」。月子が、クラウディアと間違われ、さらわれた。星は月子を助けだすが、クラウディアを助けることはできなかった。「天童 星」と「兎野 月子」は、探偵犬「ライデン」と共に、トランプ兄弟へと立ち向かう。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

天童 星(てんどう ほし)
主人公。探偵事務所をひらいている少年。坊主頭に、星型のハゲがあるのが特徴。瞳の光(ハイライト)は星型。推理力はピカイチ。推理がまとまったときは、頭の星形のハゲを指で押さえながら「ピカンときたぜぇーーー!!」と叫ぶ。腹が立ったときは「カチンときたぜー!!」と言う。偉くすごいことを思いついたときは「ビカンときたぜーーーーーー!!」と言い、頭全体が光る。漢字・計算(言ってみれば勉強)は全くできず、月子に劣る。本人曰く「興味が持てない」とのことらしい。カナヅチらしい。よくライデンと喧嘩する。祖父からの遺伝のせいか、子供の頃に犯罪レベルのイタズラをかなりしていたため、村人からかなり嫌われている。実は祖父は大怪盗トリックスターで、父親を彼に殺された(本当はブラックナイフ)。母親に関しては全く不明。
兎野 月子(うの つきこ)
この作品のヒロイン的存在。天童探偵事務所の手伝いをしている少女。名前の由来は兎と月から。三日月の形をした、ポニーテールが特徴。瞳の光(ハイライト)は、下が三日月の形をしている。実の祖父を殺した疑いをかけられ、たどり着いた「天童探偵事務所」に逃げ込み星に無実を証明してもらう。それ以来、星の捜査を手伝うようになった。最近では、星ほどではないがかなりの推理力を発揮するようになったものの、まだまだドジで未熟な面も多い。ただし計算や漢字の実力は、星を上回る。星のマネをしたのか、推理がまとまった時に「ピカンときたわーーー!!」と叫んだことがある。物語は、月子の視点で進行する場合が多い。ナレーションも月子が担当する。この作品のツッコミ役だが、本人がボケることもある。

「トリックスター編」での登場人物[編集]

新田 熊男(にった くまお)
星の田舎の知り合いとして登場し、警察官で巡査。方言でしゃべる。力が強い。星が乗った新幹線で事件が起こり、大騒ぎになっていたにもかかわらずずっと寝ていたなどと間抜けな一面もある。因みに読み切りの時は「熊男」の名はなく、第6話では「熊男」の読みがカタカナの「クマオ」だったが、第10話以降からは平仮名の「くまお」になった。太陽とトリックスターの行方を捜すためトリックスターの部下になりすましオリオンというコードネームで潜入していた。星たちと一緒に行動していたが、第27話で別れた。しばらく出番がなくライデンと交代という形になったが、最終回で登場した。
天童 太陽(てんどう たいよう)
星の父親で敏腕刑事。故人。新田巡査を始め、皆に尊敬されていた。恐れない心の持ち主。瞳の光(ハイライト)は太陽の光条型。絵はめちゃくちゃ下手で、彼の出す問題は絵がついているせいで、逆にややこしくなってしまう。ブラックナイフに殺された日は1999年7月15日(ちょうど7年前とのこと)になっている。
天童 タネ(てんどう たね)
星の祖母で太陽の母親。そしてトリックスターの妻。星の師匠でもあり予言者(星以上に推理力がすごいので予言のように聞こえる)でもある。星と同じくイタズラ好き。
大怪盗トリックスター
世界的に有名な大怪盗。手下を多数従えている。実は星の祖父。本名は「天童 光」(てんどう ひかり)。怪盗になる前は犯罪心理学者で、大学で講師をしていたが我が子であり星の父でもある太陽を殺したことがあると思われていた。しかしそれはブラックナイフを捕まえるために2人で仕掛けた演技であり実際に殺害したわけではない。1度星と遭遇したが、逃げられてしまった。しかし星たちがダークマターを倒した後、ブラックナイフにより重傷を負うが完治、彼は家に戻り妻であるタネと暮らすようになる。読み切り版では既に亡くなっているという設定だった。タネいわくキテレツジジイらしい。
レイン
部下の中で唯一トリックスターの場所を知る少年で、町の中にあるアジトのボス。推理はせずにただ運で勝負する強運の持ち主。その強運はポーカーで「ロイヤルストレートフラッシュ」を20回連続で出すほど強い。しかし、推理で勝とうとする星に敗れ、最後の自分が仕込んだ毒入り紅茶を飲み(本人いわく「負けは、負けだ」とのこと)、再び出て来そうなキザなセリフを残してどこかに消えたが、第16話(ブラックナイフ戦)で1コマ(正確には3コマだが2コマはシルエットのみ)だけ再登場した。また、盗みを行う時にダークマターが狙った宝のみを先に盗む決まりが明らかになった。つまりトリックスター達の目的は星を鍛えることと、ダークマターによる犠牲者をゼロにすることだと思われる。その後、カジノでも登場。星とコイントスで勝負し、持ち前の強運で全勝したが星にそれを逆に利用された。このとき、幼い頃に孤児としてストーム博士の研究所でクラウディアと一緒に住んでいたこと、彼女が自分の双子の妹であることを明かした。
ブラックナイフ
強盗殺人集団「ダークマター」のボス。容姿は普通の探偵の青年である。名前も国籍も不明。少年時代にナイフ1つで大量殺人を犯したことがあり、その後も多くの人の命を奪い、ナイフが血で黒くなったことから「ブラックナイフ」という異名がついた。星の父を殺した真犯人である。そのナイフは部下の鑑定士いわく「国宝級」とのこと。7年前と比べ、髪が異様にも長くなり力ずくで手錠を壊した傷跡もある。今のナイフは2本目だという。最後は星の推理に敗れ降参し警察に捕まった。
4人のエキスパート
ブラックナイフの手下で、推理小説家、格闘家、マジシャン、鑑定士の4人がいる(現在他にもいるかどうかは不明)。彼ら4人も7年前と比べてみると、格闘家は体中に無数の傷がある、マジシャンはひげが生えている、鑑定士は髪がカツラになっている、推理小説家は少し髪が長くなり、ひげも伸びているなど、違いがある。彼らもブラックナイフと共に警察に捕まった。4人の武器はそれぞれ格闘家はカギ爪、マジシャンはナイフ、推理小説家はノコギリ、鑑定士はかなづち。なお、推理小説家はノコギリの刃の形状が7年前と違っている。

「クラウディア編」での登場人物[編集]

ライデン
新田と交代という形で登場したドイツ生まれの犬。IQ180という高い知能を持つ。高額な報酬と引き換えに、どんな難しい依頼をもこなす。推理がまとまったときは、頭の雷マークのような部分に雷が走り、犬語で「さぁて、バチバチいくかぁ!」と言う。人間の言葉は理解できるようである。当初は漢字だけは理解できなかったが、後に克服している。実は宿なしで、天童探偵事務所に居座っている(しかも下駄箱を改造し、星の布団に寝ている)。このことに関して星は「うちに犬飼う金なんかねぇ!!」とキレていた。首輪には本当の飼い主である「クラウディア」の写真、マイクロチップが入っており、トランプ兄弟に狙われていた。実は「天才を作り出す音波」の実験動物。そのため、船上パーティで症状が出始める。また、報酬をもらうのはストーム博士の孫の研究のためであった。事件解決後は普通の犬に戻った。その後トランプ一家に入った(コードネームはババ)。
クラウディア
ライデンの飼い主であるドイツ人の少女。月子と容姿・体型共にそっくり。ただし月子と異なり、瞳の光(ハイライト)が雲の形をしている事、髪の毛に巻き癖がある(月子に変装した際も後ろ髪の巻きは取れなかった)所が異なる。好物はビスケット。急に家を飛び出し日本にやって来たらしいが、その後トランプ兄弟にさらわれる。レインの双子の妹であり彼とは幼い頃にストーム博士の研究所で暮らしていた。実はトランプ兄弟騒動の首謀者であり、クロモモを利用して粉塵爆発を起こし、月子に変装してマイクロチップを持って立ち去る。ライデンの回想ではあどけない少女だったが、この時は冷淡になっている。「天上のメロディー」と呼ばれるもので人類を天才にしようとしていたが、ストーム博士の真意を知り改心した。後にライデン同様トランプ一家に加わった(コードネームはモモ)。
クロモモ
トランプ兄弟のボス。マイクロチップのパスワードを解くためにクラウディアをさらった。マイクロチップに内蔵されている「天才になれる音波」を売って金儲けするのが目的。しかし、実際にはクラウディアにマイクロチップを渡すため、ミツパやカク、さらには星やライデンを利用していた。クラウディアとカジノを去る際に、大量の小麦粉を撒いて粉塵爆発によってカジノを爆破させようとしていた。元々はストーム博士のお茶くみロボットである。星とのトランプ対決に敗北後は星達をサポートした。
ミツパ、カク
トランプ兄弟の弟分の2人。だが、月子とクラウディアを間違ってさらったり、星に2度も騙されたり、さらに兄貴分のクロモモにも利用されるなど間抜けなところがある。ミツバは金勘定に慣れているのか計算が得意で、カクは中国人のクォーター(祖父が中国人であることから)であるため、漢字が得意である。ミツパは体重は100kgでカクは60kg。クロモモの真意を探るため星に協力した。

サブキャラクター[編集]

亀田 勤(かめだ つとむ)
警察署殺人課の刑事。月子を追っていた。星を毛嫌いしている。月子からも「とにかくヤな感じの刑事」と言われている。第10話で久々に登場したが、その時は第1話での手柄を取られ、降格されてしまった。太陽とは同僚(?)らしいが、仲は悪かったようだ。今も手柄は取られ続けているため刑事に戻れる日は遠い。登場は第1話と第10話と最終話の3回だけである。犯人逮捕よりも自分の手柄を優先しているようで、後述の山彦金太郎の脱走を新田に抑えられたときも「横取りするな」と言っていた。「太陽のせいでまさにオレは日影の存在よ!」と本人は言う。
大也(だいや)
金持ちの男の子。ゴールドという犬が唯一の友達。両親が宝石ばかり見ていてかまってもらえなかったが、ZOOマスターの宝石窃盗事件がきっかけで、両親にかまってもらえるようになった。名前の由来はダイヤモンドから[要出典]
ゴールド
大也が飼っている犬。口に何か咥えていないと気が済まない。ZOOマスターに操られてしまう。コックの作った餌しか食べない。名前の由来は金から[要出典]
頂 ますお(いただき ますお)
星と月子がお金が無くて困ったときに車に乗せてあげた通りすがりの男(というより殆ど無理矢理乗せられた)。漫画家である。暗号を盗んで大金持ちになろうとしたが、星に苦労して得た物の大切さを教えてもらい、諦めた。名前の由来は「いただきますよ」と「板垣雅也」から[要出典]
焔 盗作(ほむら とうさく)
自称「トリックスターの部下」。ただし着ている服装などはトリックスターの部下の物だと思えるような物ではなく、第27話でトリックスターの部下が全員集合した際にも彼は出て来なかった。万引き・食い逃げお手の物とも言っている。新田に逮捕された。
山彦 金太郎(やまびこ きんたろう)
25回も脱走を繰り返している犯罪者だが毎回逃げ切れずに終わっている。トリックスターの部下ではないと思われる。
ZOOマスター
トリックスターの部下。動物を催眠術で操ることができる。星に手加減したためトリックスターに奈落の底に落とされたが、アジトにて見回り(雑用係)として再登場した。知恵の輪が好き。
ミスターCLOCK(クロック)&ミスターFLOCK(フロック)
トリックスターの部下の双子。時間魔術師で、チクタクストップで目をくらませて姿を消すように見せることができる。時計コレクターでもある。星が持っている星の父の手紙を奪おうとしたが、誤って偽物を奪ってしまった。第27話で出てきたのは1人だけだった。
ストロングマスター
西倉井無(くらいむ)町で橋の番人をしている。見た目は商店(貸しボート屋、まんじゅう屋、ラーメン屋)をやっているおじいさんだが、実は怪力なトリックスターの部下である(巨大な岩を持ち上げたりなど)。星たちにヒントを与えたりした。部下の中では優しい方。
カシオペア
トリックスターの部下。黒ずくめの帽子とマントに、カボチャの仮面を被っている。レインのアジトのクイズ問題に登場。本編には未登場。
サザンクロス
十字架の帽子と仮面を被ったトリックスターの部下。レインのアジトのクイズ問題に登場。カシオペア同様、本編には未登場。
ストーム博士
マイクロチップの製作者であり、ライデンにチップを託した張本人。「天才研究所」で聞けば天才になれるという音波を開発し、トランプ兄弟曰くそれによってクラウディアは天才になったという。本人は未登場であり、死去したという声がある(実は研究に熱中しすぎ、体を壊し入院中である)。
五つ子
ヘブンズドアをクリアした五つ子。英才教育を受けている。5人とも顔がそっくりで好みもクセも同じ一心同体。船に酔いやすいのも5人とも同じ。
スノーフスキー
ストーム博士の助手である、35歳の科学者。瞳の光(ハイライト)は雪だるま型。脳の波長を船の中では最も強く出しクラウディアも認めるほど。一人で5台(5人パーティー分)のヘブンズドアをクリアし船の中でも一人で戦っている。本人曰く「一人でも負けないから。」とのこと。ゲームに参加した目的は、天才少女クラウディアをつぶすこと。唯一、天才実験の欠点を知っている。12歳で大学を卒業し、神童と言われ、最年少で研究所に入り、やがてはストーム博士の助手となった。
黒装束の連中
月子の提案(シナリオは天童光)で星にドッキリを仕掛けるのに協力した。月子の「星くん」という合図で星に攻撃をしかける。星を新しい探偵事務所に誘導した。正体は今までに出てきた人物たちだった。

舞台[編集]

倉井無町
星たちの住む町。警察署などが存在する。
日没島
心霊スポットとして知られている島。7年前に閉鎖された大学があり、ここで太陽は殺された。太陽の死んだ(没した)島ということから日没島と呼ばれるようになった。
遠井町
星たちの住む倉井無町からけっこう距離がある町。クラウディアとマイクロチップの交換場所の双子ビルがある。

読み切り版[編集]

『月刊コロコロコミック』2005年10月号付録『でんぢゃらすじーさん&名探偵たちの謎BOOK』に掲載された、読み切り作品では天童骨董品店となっており、ただ一人の家族の美空ばあさんが怪盗明烏(アケガラス)にさらわれ、取引の品として「黒豹の瞳」(エメラルド)を探すというストーリーになっている(読み切りではトリックスターは死んでいる)。別冊付録で事件編、その次の次号の本誌で解決編の2本で掲載された。この2本の読み切りは後にコミックス第2巻にも収録された。

登場人物
天童 星(てんどう ほし)
主人公。
美空ばあさん(みそら)
星の祖母。村一番のぬか漬け名人。
新田(にった)
警察官。美空ばあさんのぬか漬けが好物。
怪盗アケガラス
怪盗。黒豹の瞳(エメラルド)の場所を知ったまではいいが、ぬか漬けを食べにきていた新田に取り押さえられた。